【NOC】日本オーガニックコットン流通機構/ショーケース[PFマットレス]

PFマットレス (化学物質過敏症対策用品)

PF マットレス

名称
PFマットレス
価格
126,000円(税込)
サイズ
SH905▼
192cmx100cm 厚み4.5cm
SH904▼
186cmx107cm 厚み7cm
販売元
㈱ パノコトレーディング

PFマットレスのお話 (化学物質過敏症対策用品)


1998年、風も爽やかな5月東京(港区)白金の北里大学病院へ向かいました。病院の用度課の担当者から呼ばれていました。それより2週間前に納品していた寝具やタオルの打ち合わせだろうと軽い気持ちで臨んだのでしたが、話を聞いているうちに事の重大性が分かってくると身震いしました。

その内容は世界でも三例目という珍しい化学物質過敏症の専門医療施設を開設することで、すべての設備が整って患者を一日でも早く向かえたいところだった。ところが施設内の化学物質の程度が強力な空気清浄機をもってしても予定の清浄度にならずオープンできないということでした。

原因は一般市販されている寝具などの繊維製品を設置したが、これが化学物質の発生源だったのでした。世の中を見渡してみても化学処理をしていない製品を見つけるのは難しい時代です。

たまたま空調設備を納入していた会社の女性の担当者が当方の製品カタログを持っていてNOCのオーガニックコットンがいいかもしれないと病院に提案したのでした。

そこで色々なNOCのオーガニックコットン製品14~15点の中から出る化学物質の検査が行われました。結果は一般の製品と比べて格段に少ないということでした。これは当然のことで、無農薬の綿原料を100%使い化学処理をせずに仕上げることをテーマにして出来た製品だったのです。

すぐにその場で寝具、検査着、タオルや靴下などなど正式注文があり、大急ぎで取りまとめ無事に納品しました。ただ一つだけ診察用と病室のベッドマットレスについては作ったことがなく大きな壁に突き当たりました。とりあえず間に合わせなくてはなりません。丈夫な生地で袋状の側地を作り綿を3人がかりでとにかく固くなるまでぎゅうぎゅうに詰めて一応形にしました。均一に詰まるよう苦労しました。大きくて重いマットレスです。作った当人同士、顔を見合わせ首を傾げるくらい無骨な仕上がりでした。期日もなくすぐに設置に行きました。

ところがすぐに患者さんの評判がよくないというクレームが返ってきました。人の体は仰向けに寝た場合背中と尻がベッドに当たりますが、意外と敏感で少しでも綿の詰めの状態に粗密があり、でこぼこがあると違和感を感じて不快になるのでした。確かにシーツなどがよれて固まったところが背中に当たってたりすると直さないと寝付けないということはあるわけです。

綿を手で固く詰めるという方法では出来ないことがはっきりしました。綿をシート状にして積層してみましたがふわふわして頭、背中、尻の当たるところが重みですぐにへこんでしまいました。どうしてよいか分からず困っていた時ふっと綿をフエルトにして積層することが思い浮かびました。早速調べるとパンチングと言う加工法があることが分かりましたが、剣山のような針のついた機械で綿のシートを均一に刺してフエルト化します。ところが針に潤滑油をつけることを知り、やはり使えません。他には熱で固まる化学液を綿に滲み込ませ固める方法がありました。これも化学物質に敏感な患者さんには使えないものになることは明らかでした。何日か調査に明け暮れました。やがて水だけでフエルトが出来る技術に行き当たりました。強力なジェット水に綿を当てると繊維が絡んで均一なシート状になるのでした。これを重ね合わせればマットレスが出来ることが確信できました。

早速メーカーと交渉に入ると1回の生産量が莫大になるという壁がまたも立ちはだかります。大型の機械を使うわけで仕方のないことでした。わずかなベッドのために数千メートルものフェルトシートを作らなくてはならない。その後売れるかどうか見通しはありません。

しかしもう2か月も患者さんたちを待たせていることもあり、大決断をしました。発注して1か月後、倉庫の一角がフェルトシートで山のようになりました。絶望的な気分になりましたが先を急がなくてはなりません。このシートを規定のサイズに裁断して積層し、しっかりした生地の側地に納め完成しました。寝てみると固くもなく、沈み込むような頼りなさもなく自信のもてる出来でした。

PFマットレス (化学物質過敏症対策用品)早速病院に運びました。先に設置した悪評のマットレスを引き取りました。お化けマットレスのなんと重かったこと異常でした。赤い夕日に照らされて汗だくで車に詰め込みましたが、いいものを納品できたという達成感に満たされたことを思い出します。その後患者さんたちの評判は頗るよく、アレルギーで入院したのに長年の腰痛が治ったというおまけ付まであり、とうとう成功したことを実感しました。世界初の化学物質過敏症対応のマットレスの完成です。


その後国立病院、労災病院にマットレスは数多く納品され、病院を退院した患者さんたちもとても気に入ってこのマットレスを注文してくれるため順調にフエルトの在庫は減ってゆきました。
その後も収納を便利にするため三つ折にしたり、積層がずれないように糸で閉じる加工など改良は続きました。

健常者の方々もエコロジーや健康のことを考えるようになって、特に7時間も無意識、無防備な状態になる睡眠のための環境づくりに感心を持つようになりました。そして化学物質のないことが実証されたオーガニックコットンPFマットレスの本当の価値に気づいてくれるようになりました。今ではこのフエルトは、マットレスばかりでなく、洋服の芯地に使われたり、カーペットに使われたり便利な素材として利用されています。


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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
2009.3.

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