繊維産業の背景
18世紀の中頃、イギリスでは蒸気機関で動く綿紡績の機械が、それまでの綿産業のあり方を一変させました。
いわゆる産業革命です。
より安い綿製品を大量に作るため、工場の労働者は厳しい労働に苦しめられました。原料の綿はインドから大量に輸入され、これも徹底的に買い叩かれたため、インドの綿産業が壊滅寸前まで行ってしまうほどでした。
近代の繊維産業はそのスタ−トから安い労働力の上に成り立つものでした。日本でも「女工哀史」で語り継がれる悲しい時代もありました。
21世紀の現代においても、アジア、アフリカの多くの農場や工場では搾取的な労働が当たり前になっています。大量販売の安い衣料品が普及する背景には、いつも辛い労働者の姿があります。オ−ガニックコットンの認証基準の中には、農業者の権利を守る項目があります。労働を提供している国の実情に目を向け、正当な賃金を払い、働く環境を整え、子どもの就労を禁じ、働く人の権利を保障したうえで取引するよう、様々な取り組みがなされています。
写真提供/Joerg Boethling・Ageuda