【NOC】コラム2009

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2009.11.7 up

ビールの泡はCO2

ビールの泡はCO2
スポーツをして汗をたっぷりかいて、仲間と冷たいビールで乾杯する時、「生きててよかった」と本気で思います。
ビールから盛んに出ている炭酸ガスは、地球温暖化の悪玉CO2二酸化炭素です。と言ったらどうでしょう。


今年の7月にイタリアのラクイアで行われたG8主要国首脳会議(アメリカ合衆国、 イギリス、イタリア、カナダ、ドイツ、日本、フランス、ロシア)で地球温暖化防止に向けての新たな合意がなされました。

先進国が今から41年後の2050年までに温室効果ガスの排出量を80%以上削る」という驚きの目標です。ただ、80%排出削減をするために基準とする年については、各国見解が異なります。
大勢は1990年で、日本とアメリカが2005年を主張しています。

また更に「世界平均気温上昇を産業革命以前とくらべて2℃を超えないようにする2℃目標」も盛り込みました。これもとてつもなく厳しい目標です。
首脳宣言には科学的根拠があるとされていますが、実現を疑問視する向きも少なくありません。
但し、主要各国が温室効果ガス削減による低炭素化社会づくりを目指す強い意志があることを認識しなければなりません。

今、流行の“バックキャスト”の考え方から来ているのでしょうか。細かく積み上げて数値を決めるのでは、思い切った革新が出来ない、飛びぬけた目標値を出した方が白紙から考え直さなくてはならないので、結局目標達成に近道だとするものです。

温室効果ガスってなに?


水蒸気対流圏オゾンメタンそしてニ酸化炭素です。この中で温室効果の高いものはどれか諸説があります。

概ね、水蒸気や雲で70~80%、オゾンが7~8%そして二酸化炭素が、9~20%とかなり巾のある数値になります。1%雲が多くなると1℃温度が下がるというように捉えどころが難しい面があります。メタンは二酸化炭素の0・47%とわずかですが、23倍もの温室効果があるとされています。気温が上がるとメタンの濃度が増えて更に温暖化に拍車をかけるという懸念があります。                                              大気中の二酸化炭素の濃度は0.04%と極くわずかです。比率の大きいのは窒素で78%、酸素が21%、アルゴンが0.3%です。

このように大気中の二酸化炭素の濃度は、わずかです。そこで二酸化炭素濃度は百万分の一、ppmの単位で表すのが一般的です。例えば、西暦1800年頃までのCO2濃度は、280ppmで、2000年には、388ppm、2006年は、381ppmと産業革命以降、石炭や石油の化石燃料の多用によって一貫して右肩上がりで増加しているとするのが地球温暖化問題の元になっています。

ついでながら、フロンガスは、オゾン層を破壊する悪玉ガスとして世界中で排出禁止になりましたが、温室効果でも強力で、なんと二酸化炭素の11、700倍ということです。

ガイア仮説


大気は酸素21%と窒素78%で足して99%で、残り1%には二酸化炭素はじめいろいろなものが含まれていると説明しましたが、この酸素と窒素の比率は絶妙で、この濃度分布が狂うと地球は一気に生命が住めない星に変わります。

酸素が1%増えると、乾燥して山火事が多発し、4%増えると地上は燃えつきてしまいます。逆に酸素が20%以下になると陸上生物は生きてゆけなくなります。21対78の比率は、地球上の生命の活動によって保たれていると云われています。他の惑星の大気と比べてみると地球の特異性が見えてきます。

  地球 火星 金星
二酸化炭素 0.03% 95% 98%
窒素 78% 2.7% 1.9%
酸素 21% 0.13% 微量
アルゴン 0.3% 2% 0.1%
表面平均温度 13℃ -53℃ 477℃
気圧 1 64 90

1970年にイギリスの生物物理学のジェームス・E・ラブロック博士は、惑星の中で地球の自然環境が学問的にあまりにもかけ離れていることから「GAIA仮説」を提唱しました。

地球物理の観点から見ると、地球はもうとっくに生命を宿す事のない星になっていなくてはならない。奇妙な事が多すぎる。ありとあらゆる生命体が一丸となって地球の環境を保つように働いている。

そこで地球は一つの生命体と捉え、ギリシャ神話の大自然の女神「ガイア」の名を付けました。

ガイア仮説は、地球が広大な宇宙の中で奇跡的な存在であると言うロマンも加わり、環境運動家たちは、気持ちよく「ガイアの物語」を語りました。ところがその後、2004年にラブロック博士は「ガイアの復讐」という地球温暖化についての大変ショッキングな著書を出しました。

人類はもはや“持続可能な開発”などしている時間的余裕はなく“持続可能な撤退”に向けて行動すべきである。その解決策にはCO2を出さない原子力発電を推進すべきである

と主張しました。
原子力発電に反対の立場にいた多くの環境運動家エコロジストを混乱に陥れました。

結果的にはアメリカをはじめ多くの国で、一時休止していた原子力発電が再開し始めました。

国連は「気候変動に関する政府間パネル・IPCC:Intergovernmental panel on Climate Change」を立ち上げました。130カ国450名の代表者、800名の執筆者、2、500名以上の監修を経て報告書が作成されています。

1990年、1995年、2001年そして2007年に第4次評価報告書が2月1日に公開されました。

化石燃料の使用によって二酸化炭素の大気中濃度が高まっていることを警告しています。気温が1990年と比べて1℃上がれば、水不足の被害人口が世界で数億人も増え、2℃上がると地球上のさんご礁はほとんど死滅し、全生物種の20~30%が絶滅するという予測をしています。

予想通り気温が上がらない?


毎年CO2の濃度は上昇を続けています。IPCCの地球平均気温の上昇予測も出ていますが、実際に気温は上がっていません。今年の夏も冷夏でした。

1998年をピークにこの10年は横ばいないしは低下しています。
2008年9月にアメリカ航空宇宙局NASAは、太陽の活動が約50年ぶりに静かに推移して、日射量の変化、太陽磁気の変動が地球の気象に影響を与えていると発表しました。

地球の温暖化、寒冷化は、太陽の活動の影響かも知れないという見方も出始め、CO2主犯説にブレーキをかける形になっています。CO2が上昇したから気温が上昇しているのか、気温が上昇したからCO2が上昇したのか分からなくなっています。

どちらにも因果関係が成り立つからです。この判断はもうしばらく見てゆかないと事実は捉えられません。

ただ気になるのは、CO2の排出権の売買を行うビジネスが成り立つという事で、ビジネスのためにCO2問題が利用されているとしたら、滑稽な話となってしまいます。

先日、排出権取引の関連ビジネスを進める社団法人日本カーボンオフセットの代表を務めるテレビでお馴染みの末吉竹次郎氏の講演を聞きました。

CO2の温暖化問題について流石に分かりやすく説明をされていました。その中で、色々議論はあるものの、化石燃料を燃やして人類の主要なエネルギーにする方法は変えてゆかなくてはならないと断言されました。これには大賛成します。

太陽光発電風力水力波動地熱などなどエコロジー発電技術に大いに期待したいところです。

オーガニックコットンはCO2問題でも優等生


コットンは代表的な天然繊維で、世界中で毎年約2000万トン生産されています。

植物は二酸化炭素を吸って炭素分を原料にして葉や茎や花を作ります。そしていらなくなった酸素を排出します。

一年間に地球上で18億トンの二酸化炭素が吸収されてコットンになります。そして13億トンの酸素を作ります

酸素はあらゆる動物のエネルギーの元であり、大気の浄化をしています。

コットンは繊維を指で撚るとすぐに糸になる特性があり、天然繊維の中で糸に加工するまでの工程が最もシンプルです。

シンプルということは、使われる動力や熱エネルギーが少ないということで、CO2の排出も少ないということになります。

さらにNOCのオーガニックコットンは、インドやタンザニアの小規模なオーガニック農場の人たちが昔からの方法で人の手や家畜の力を借りて農作業しています。

機械を使わないためCO2の排出量はわずかです。
農薬を使わないから大気を汚すこともありません

以上のことから分かることはコットンの栽培そのものが地球を浄化する「大切な作業」であるということになります。

2002年FAOは、有機農業と一般農法に於ける二酸化炭素の排出量を農薬の使用という側面でデータをまとめました。
化学農薬の原料が石油であることから石油消費量のCO2排出量を算出しました。
結果は、有機農法は、一般農法と比べて44~66%CO2の排出を減らしているということ
でした。
(FAO、Food and Agriculture Organization of the United Nations,国際連合食糧農業機関、
Organic Agriculture Environment and Natural Resources Service Sustainable Development Departmentの資料より)

NOC日本オーガニックコットン流通機構が進めているテーマは漂白も染色もしない生成りの綿製品の普及ですが、これも色々な化学処理をしないことで、熱エネルギー、動力エネルギーを少なくしてCO2削減に貢献しています。

NOC認定商品は、この二酸化炭素問題の面でも最上の製品ということができます。

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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
2009.9.7.

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2009.10.22 up

なぜ日本人はフェアトレードに関心が低いのか?

まず、内閣府が平成20年度に行った国民生活白書から見てゆきましょう。

フェアトレードラベルの付いた製品の売り上げ各国比較

FLO「Annual Report 2007」より

アメリカ      1178億円
イギリス      1136
フランス       339
スイス        255       日本 10億円
ドイツ        228
カナダ        128

国民一人当たりにフェアトレードラベルの製品の購買額の各国比較

スイス       3、396円
イギリス      1、866
デンマーク     1、172
ルクセンブルグ   1、084
フィンランド    1、058
オーストリア    1、026
アイルランド      871       日本 8円
スウェーデン      751
フランス        534
ベルギー        534
オランダ        468
アメリカ        392
カナダ         390
ドイツ         277

*各国との比較では圧倒的に低い数字です。

2007年ODA拠出国(Official Development Assistance,政府開発援助)

アメリカ   2兆1750億円    100円/ドル
ドイツ    1兆2270億円
フランス     9940億円
イギリス     9920億円
日本       7690億円
オランダ     6220億円
スペイン     5740億円
スウェーデン   4330億円
イタリア     3930億円
カナダ      3920億円

*2000年までの10年間は、日本はナンバーワンのODA拠出国でした。

以上のように単純にフェアトレードODAの額を並べても意味を成さない事ですが、国際社会では立派な貢献をしてきているものの、民間レベルでの貧困国への目線の低さは異常です。

実際に内閣府が行った「2008年国民生活選好度調査」の結果に現れています。
15歳から80歳の男女4,148人を対象に以下のような設問をしました。

「あなたはフェアトレード製品の購入について、どのようなお考えをお持ちですか?」

【結果】

A:同品質なら少々高くてもフェアトレード製品を買う。   6.1%
B:同品質で同価格なら買う。               15.5%
C:低価格なら買う。                   16.7%
*Cの回答は、フェアトレードの意味を理解していない。
D:フェアトレードが何か知らない。            57.1%
E:フェアトレードを買わない。               4.7%

*Eの回答は、何か別のものと勘違いしている。
*異常に低い数字です。フランスでは74%の人が認知していて、50%の人が
フェアトレードのマークの意味を理解しています。

どうしてこんなに,日本人は関心が低いのでしょうか?

日本人が、他の国の人たちと比べて冷淡な民族なのでしょうか?
日本は歴史的にほとんど植民地政策を行ったことがないから貧困国との繋がりも薄く関心がゆかない、という意見があります。
確かに植民地政策で国を大きくしたオランダからフェアトレードが始まっています。
但し、フェアトレード推進国の中で、オランダ、イギリス、スペイン、フランスなどの旧植民地宗主国以外のスイス、アメリカなどの国が規模の点で上位にあり、あまり適切な説明とは云えません。
では、欧米諸国に共通しているものとしてキリスト教があり、慈善の精神、ヒューマニストが多いからだと云う説もありますが、根っこからヒューマニストなら
植民政策など非人間的な搾取を行う筈がなく、にわかに了解できません。
但し、その罪滅ぼしのために慈善を行うというのは、信じたいところです。

では、スイス人がなぜこれほどフェアトレード品の普及に成功しているのか?

スイスは、長くて厳しい冬があり、もともと人が住みにくい山岳地帯に隣接の国々から母国を捨て、寄り集まった人々で構成されました。海もない起伏の多い土地で食糧確保のために、誰れ彼れと差別している暇はなく、過去を問わず協力し合わないとお互い生き残れませんでした。
これが国民としての根強さ、謙虚さ、相互扶助精神を備えるようになりました。
EU統一の中でも、国民皆兵、永世中立国を守り通しています。スイスの時計、
スイス銀行、世界有数の観光立国。人口はわずか745万人(愛知県725万人)程度です。
教育に熱心で勤勉さ、誠実さを最大の美徳として教えています。
このように見てゆくと、スイス人の気質と日本人の気質は大変よく似ています。
フェアトレードに関してどうしてこれほど差があるのか不思議なくらいです。

日本人はムラ社会意識が高く、ムラの外の事には係わらない、関心を持たない。視野が狭い。自己の確立が弱く、与えられた情報に従いやすい、という説もあります。
これも半分くらい当たっているように思えますが、なるほどと完全には腑に落ちません。
じゃなぜ?
それは、いくつか要素があると思います。

  • マスコミと連動した流通、物流が出来ていない。
  • 学校教育で貧困救済やフェアトレードのテーマを取り上げていない。
  • 政府は、国民へODAや貧困国への援助に関しての説明を十分にしていない。
  • マスコミ、特にテレビ業界が営業的に受けの弱いテーマと捉えて力を入れてこなかった。


india 022.jpgこれらの一連の動きが連携されれば、貧困救済が人々の日常の話題になり、どこのスーパーマーケットやデパートに言ってもフェアトレードのコーナーが常設されていて、気軽に買い物できるようになります。売れれば広がるという当たり前の普及の道に入ってゆきます。そして、一気にフェアトレード国に名を連ねる可能性があります。


国際的に見ても日本人は飛び切り心優しい民族と強く信じています。

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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
2009.7.2.

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2009.9.24 up

「聞いたこともない」61.5%

環境問題に関する世論調査」内閣府が行ったアンケート調査の結果が8月1日に発表されました。
いくつかの質問項目の中の「生物多様性」についての解答で聞いたこともないと答えた人が61.5%もありました。

2009年4月22日に、主要8カ国G8、環境相会議がイタリアのシチリア島シラクサで行われました。このときの主要議題が、正に「気候変動と生物多様性」でした。

調査は、このG8環境会議の2ヶ月後の6月に、全国の20歳以上の男女3.000人に面接して、1.919人の回答の結果です。

生物多様性の意味を知っている人はわずか12.8%聞いたことがある人は23.6%でした。このように世界が注目する「生物多様性問題」への日本人の認知は半分以下という結果になりました。

来年、名古屋で「第10回生物多様性条約締結国会議」が開催されます。

1992年、ブラジルのリオデジャネイロで生物多様性に関する国際会議が最初に開催され、ここで締結された議定書は、CBD:Convention on Biological Diversityと呼ばれています。

「聞いたこともない」61.5%地球上の生物は、知られているだけで約175万種、未発見も含めると3000万種と推測されています。

人類、動植物から細菌などの微生物まであらゆる生物が、海や森や川他、様々な環境に生息しています。そして、まだまだ人類にとって未知の生物が地球上にはいます。


同じ種でも地域によって特有の性質があり、生物が長い進化の歴史を経て、環境に適応して個性を持ち、相互につながって生きている状態を一言で「生物多様性」と呼んでいます。

人類が生きて行くために必須の酸素は光合成によって植物が作り出しています。
そして、世界の薬の4割は植物や自然界から採取したものを原料にしています。

人類は、生物多様性の恩恵を受けてこの地球で生かされているという認識をしっかりと持つ必要があります。生物の多様性が維持されているからこそ、すべてが死滅せず、生き残ることができているのです。

ところが現在、「生物多様性」がものすごいスピードで失われています。
7分間に1種類、年間75.000種類が失われています。
日本でもこれから3割の生物が絶滅の危機に瀕していくと言われています。

アメリカでミツバチが、突然姿を消すというミステリーが話題になっています。
ミツバチが、野菜や果物の受粉の役割を持っていただけに農業への甚大な被害が予想されています。

かのアインシュタインは、ミツバチが消えると人類も4年後に滅亡するという
恐ろしい予言を残しています。それほどある特定の昆虫の絶滅が、直接人類の食料問題に繋がる重大性を警告しているのでしょう。

生物多様性の喪失は、自然の開発による森林の減少や野生動物の乱獲、外来種の持ち込みなど生態系を乱したり、化学農薬や化学工業が排出する汚染物質によって生物が死滅していると考えられています。人間の経済活動のあり方が問われています。

人間も生物で有る限り、生物多様性のなかの一員であることを強く認識することが必要です。

その意味で農薬を使わないコットン、化学的な薬剤処理をしないオーガニック
コットン製品は、生物多様性を維持する重要な要素を持っている事を知ってください。

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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
2009.8.10.

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2009.9.5 up

「児童労働統計調査」は凄い。

「児童労働統計調査」は凄い。写真提供:REMEI AG国際労働機関ILOの中の国際児童労働撤廃計画IPEC上級法務官の野口好恵さんがスイスから一時帰国されて、関係者に向けて児童労働の統計調査についての報告会を開いていただきました。

統計というと、各国から上がってくる調査結果を集計して、数字の羅列をポイと出すようなことかと考えていました。

ところが話を聞き込んでゆくうち、児童労働に関しては、大変な現場作業の上で出てくる重い内容を含んだ数字であることが分かり、凄いことだと感動さえ覚えました。

日本で人口統計などを考えると、赤ちゃんが生まれれば、当然、区役所や市役所に届けて、確実に記録されてゆきますので統計調査は基本的に事務作業に終始するのでしょう。

ところがアジア太平洋地域やアフリカの貧困地域社会では、記録そのものが不備で、その上、孤児や、ストリートチルドレンといった子供たちが沢山いるので、調査官はその子供たちの住むスラム街の奥深くまで訪ねて行かないと数える事は出来ません。

まして児童労働をさせている大人たちは、その事実を隠そうとしますから、その難しさは計り知れません。

時には、麻薬や売春組織の中にまで入って行くこともあり、調査官自身の命の危険もあるそうです。また不用意に子供に問いかけて、その子供の命が奪われたということもあるとのことで、想像を絶する世界であることが分かります。

目の前で繰り広げられる悲惨な子供虐待の現場を前にして、助けてあげる事が出来ず、ただ単に数を数えて帰ってくる調査官の無念の想いを想像すると、心が苦しくなります。

実際に調査の現場の人たちは、統計作業に大きなお金と手間を掛けるよりも一刻も早く助けることに労力を使った方がいいのではないかという至極、真っ当な意見が出るそうです。

それでもできるだけ正確な数字を把握しなければ、予算も立てられないし、各国からの支援資金も来ないということになり、やはり淡々と調査をする事の大切さがあるそうです。

以下のこのような文字通り「血と汗」が滲み込んだ統計の数字です。さあ!じっくりと噛み締めてください。

■5歳から17歳の児童労働者数

  • 2000年 2億4600万人 (世界の児童6人に対して一人の割合)
  • 2004年 2億1800万人 (世界の児童7人に対して一人の割合)

11.3%減少し改善した。

■危険で有害な労働をさせられている子供

  • 2000年 1億7100万人
  • 2004年 1億2600万人

25.9%減少し改善した。

■最悪の労働をさせられている子供(2000年調査)

  • 強制労働・債務労働  570万人
  • 強制的な子供兵     30万人
  • 売春・ポルノ     180万人
  • 犯罪活動        60万人

■働かされている業種(2004年調査)

  • 農業         69%
  • 工業          9%
  • サービス業      22%

■地域別の児童労働者数(5歳~14歳)

<アジア太平洋地域>

  • 2000年 1億2700万人(児童人口との比率  19.4%)
  • 2004年 1億2200万人(児童人口との比率  18.8%)

<ラテンアメリカ、カリブ海諸国地域>

  • 2000年   1700万人(児童人口との比率  16.1%)
  • 2004年    500万人(児童人口との比率  5.1%)

<サハラ以南アフリカ地域>

  • 2000年   4800万人(児童人口との比率  28.8%)
  • 2004年   2800万人(児童人口との比率  26.4%)

<その他の地域>

  • 2000年   1800万人(児童人口との比率   6.8%)
  • 2004年   1300万人(児童人口との比率   5.2%)

●その他の地域は中東北アフリカの他、イタリア・ポルトガル・英国・アメリカ・ロシアなど
 先進国でもあり、その数は250万人を数えた。

来年2010年の5月に新しい統計調査の結果が発表される予定で、
どれだけ数字が減っているか多くの人たちが関心を寄せています。

2006年に開催されたILO総会の時に、10年後の2016年には、なんとしても最悪の労働をさせられている子供たちの数字をゼロにするんだ、と誓いあったそうです。但し、そのための方策も見通しもなかったそうです。只々、その眼を被うばかりの悲惨な現実を前にして、迸り出た誓いだったそうです。その気持ちはよく分かります。

野口さんに、ひとつ質問をしてみました。

地域別の統計数値ではなく、各国別に数値を出して、その政府に対して、改善の圧力にしたらどうでしょうか?

これに対しての答えは、

そうなると各国の協力が得られず統計そのものが出来なくなる

とのことでした。対象の国々は、もともと闇に押し隠しておきたい問題だからです。

統計調査と取締りとは切り離さなくてはならないそうです。
それ程、根深くて本当に難しい問題だという事がよく分かりました。

皆さんもますます関心を持って、少しでも改善するよう一緒に運動してゆきましょう。

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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
2009.7.30.

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2009.8.24 up

人形・ぬいぐるみの供養

お客様から相談がありました。

ねむねむゴロタを十年前に買って、リビングに置いて家族みんなで可愛がってきました。特に子供達は、ゴロタとともに成長し、愛着も強いそうです。ところが毛はところどころ薄くなり、日焼けてまだら模様になり、クッションとして寄りかかったので、身体はつぶれ、顔も変形してしまいました。

さあ処分して新しいのを買いたいと思うが、この家族のようなゴロタをゴミとして捨てられないというのです。
人形・ぬいぐるみの供養この気持ちはよく分かります。玩具と言えども、目鼻があって、愛着を持つともうそれはただの玩具ではなくなります。

我が家にも結婚して巣立った子供たちが愛用していたぬいぐるみや人形がたくさんありますが、捨てられずにポリ袋に入れて押入れの奥深くに仕舞ってあります。処分するにも気持ちが納得する方法でしたいと思いますが今だに見つかりません。

そこで調べてみて驚きました。
人形供養をしてくれる神社が沢山ありました。


京都、宮津市の経王寺、千葉県館山市の妙音寺、同じく成田山仙台分院子安地蔵尊など
50箇所以上もありました。LinkIcon盆提灯ドットコム 人形供養について

一つの例では、一年中郵便で受け付けてくれる千葉県千手観音です。
連絡先をお知らせしておきます。

千葉県東金市山田1210妙泉寺
千葉厄除け不動尊人形供養係り
電話0475-55-8588
費用は送料別で、ダンボール箱のサイズで料金が出ます。3000円から

日本にはこんなサービスが成り立つのだなと改めて感心しました。

針供養筆供養などの心優しい習慣があります。

「針の先にも神が宿る」
「物には心が宿る」

などという言葉があるように、いつでも自身の気持ちを物にまで投影させて、大切に思うロマンチックな文化を築いてきました。

それがいつしかグローバルスタンダード・市場経済の波にのまれて、人々の価値観は変わり、すっかり心はドライになってしまったと思い込んでいました。

ところが、どっこい日本人の深層の心持ちのところは変わっていませんでした。

日本人のこの優しい心持ちは、ずっと大切にしてゆきたいと思います。

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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
2009.7.22.

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2009.8.3 up

オーガニックコットンのミッキー発見!

「ディズニーランドには、間違いなく50回以上行った」

と豪語する、間違いなく重症のミッキー中毒おじさんの福田さん(NOCの理事さん)が、ある朝、ディズニーランドオーガニックのミッキーを見たと興奮気味に話されました。

パノコトレーディングのセールスの方から営業的な事情は聞いてはいましたが、実際に売り場に並んでいると聞いては、直ぐにでも見に行きたいものです。
6月25日木曜日ランチタイムに思いを遂げに行ってきました。

JR京葉線舞浜駅はディズニー一色の駅です。平日のお昼であるにも係わらず、沢山の人々がディズニーの施設に吸い込まれるように流れてゆきます。

福田さんに案内されてファンタジックな装飾の大きなショップ「ボンボヤージュ」に向かいました。
この店は、ディズニーのオフィシャル商品を専門に扱う店です。ワクワクしながらショップに入ってゆくと確かにありました。

驚いた事にオーガニックコットンのミッキーやミニー、プーさんは、他の物と、別格の扱いです。
通常のぬいぐるみは、そのまま棚に並べられていますが、オーガニックのミッキーたちは、薄いネット状の袋に入り、NOCのラベルもわざわざ専用の透明ケースに入れて、目立つように前面に取り付けられています。高級感たっぷりです。
オーガニックコットンのミッキー
皆さんにお見せしたくて一つ購入してきました。
オーガニックコットンのスリーピーシールというパイル生地の白と茶色と緑の三色の生地が使われています。さすがに気持ちのいい肌触りで、これなら肌の敏感な子供達でも安心して抱きすくめることが出来るでしょう。


ラベルには、日本製の表示があって、縫製仕上がりも完璧です。
NOC商品として誇れる一品です。

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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男

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2009.7.10 up

児童を守るために、関心を持ちましょう。

世界には不当に児童労働をさせられている子供達が2億1800万人(2004年調査)もいます。

そのうち危険、有害業務に従事する子供たちが1億2600万人もいるということです。

幸いな事に日本にはそのような問題はありません。

但し、児童ポルノ所持に関する禁止の法案が、表現の自由論争を巡って棚晒しになっています。
これは由々しき問題で、ロリータコンプレックスとかペドフィリアと呼ばれる実におぞましい幼児性愛異常者の温床となっています。

なんとしても児童ポルノを作る、売る、買う、そして持つ事も厳罰を持って取り締まるよう法案成立の運動をしてゆきたいと思います。

子供は可愛くて、好きです」などと迂闊に言おうものなら、白い眼で見られてしまう変な時代になってしまいました。それほど異常者が、見えないところでうごめいているのだそうです。

まだ自身に子供がいなかった頃は、子供というのは、ただうるさくて扱い難い対象として全く関心がありませんでした。ところが、子供を三人育て、孫が出来た現在、自分の子供達だけでなく、すべての子供達を可愛く大切に思うようになりました。

一人一人の子供が大事な可能性を持っていて、大人達はしっかりと見守り、社会全体で育てる気運が欲しいものです。
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このたび児童労働反対の運動に参加してみて、実態を知り、関連の問題に関心を持ちました。子供の存在を自身の欲望の対象にしようとする大人が、少なからずいることに本当に驚いています。これまでの、自身の無知、無関心を大いに恥じています。


警視庁の統計を見ると、児童虐待に関する相談扱い件数は、平成11年、924件だったものが平成16年には、1,833件約2倍に増えています。

性的虐待犯罪に限っては、平成15年に29人検挙16年には42人検挙とやはり増えています。

但し、日本は外国との比較では圧倒的に少ない発生件数の国ではあります。

例えば、韓国は、児童性犯罪が年々増えて2007年には1081件と1000件の大台を超えたと社会問題化しています。日本から来る過激な描写の漫画が、影響している面もあるようで、何らかの表現の規制はすべきと思います。
「自由」は、常に自制を包含していないと放縦になり、野蛮な住み難い社会になりかねません。

今の日本は、事件が少ないからいいというものではなく、一人でも子供がこのような不幸なことにならないよう大人達は、気をゆるさず、注視してゆくことが、大切ではないでしょうか。


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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
2008.6.12.

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2009.6.22 up

オバマ声名児童労働反対

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児童労働反対世界デー2009年6月12日、アメリカ・オバマ大統領は特別声明を出し、6000万ドル(60億円・100円/$として)の児童労働反対運動への支援を約束しました。



この進んだ時代にあって、今だ不遇な子供達がいます。

本来なら教室や公園で過ごすところ、強制労働や危険な環境で働いて一日を過ごす子供達です。

世界の児童労働は、あらゆる可能性のある子供達の未来を妨げている国の体制や、貧困社会から起きています。

今週の始めに、政府の労働担当のヒルダ・ソリス氏に指示して6000万ドルの支援をするようにしました。

私は、今年の児童労働反対世界デーで描かれた苦境にある少女達の顔に注目しました。

2億1800万人の児童労働、そのうち少女が1億人、その半分以上の少女達が身の危険を感じながら働く環境にあるとの事です。

これは受け入れがたく、世界の人々が許すべき事ではありません。

私達はみんなでこの児童労働に反対のために立ち上がり、皆さん自身も、

今日も明日も毎日、解決に向けての関心を持たなくてはなりません。

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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男

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2009.4.28 up

日本のオーガニック市場の概観

EBC(EUROPEAN BUSINESS COUNCIL ,JAPAN)欧州ビジネス協会レポートより




EBCは1972年に、欧州商工会議所と駐日経済団体が貿易政策を行う機関として設立されました。欧州18カ国350社、3000を超える企業、個人会員を擁する有力団体です。
2007年5月25日に「日本のオーガニック市場」の調査報告をしています。

これは、オーガニック食品の調査ではありますが、オーガニックコットンは、
同じグリーンコンシューマーに受け入れられており、大いに参考になると思い翻訳・編集しました。

【NOC】日本オーガニックコットン流通機構 理事長 宮崎道男

日本国について

国土面積
37万8000平方キロメートル
人口
1億2760万人

・男性 6230万人

・女性 6530万人

・人口密 1キロ平方メートル当たり342.3人

・在日外国人数 50万人

GDP
442兆円(130円/euro)


貿易関係

  • EUの貿易額の5%が日本で、EU全体の5番目の貿易相手国である。
  • 日本の貿易額の13%がEUで、日本全体の3番目の貿易相手国である。


世界のオーガニック食品の市場動向(加工食品に限る)

2002年
1兆1460億円
2003年
1兆3040億円
2004年
1兆4460億円
2005年
1兆6470億円
2006年
1兆8450億円

*着実に市場規模が拡大してきた。



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オーガニック加工食品の流通・各国比率

< 2006年  1兆8450億円の内訳 >

1位
アメリカ 46%
2位
イギリス 11%
3位
ドイツ 10%
4位
イタリア 5%
5位
カナダ 4%
6位
フランス 4%
7位
オランダ 3%
8位
スイス 3%
9位
日本 2%
10位
デンマーク 2%
その他
10%

*日本の普及率は低い。



日本のオーガニック食品市場の国内外生産の比較 2005年

●生鮮品

  • 国内生産
    • 48,172トン・3.2%
  • 輸入品
    • 1,440,178トン・96.7%

●加工品

  • 国内生産
    • 149,811トン・40.9%
  • 輸入品
    • 216,059トン・59.1%



日本のオーガニック食品の推移

2001年
25万トン
2002年
28万トン
2003年
51万トン
2004年
70万トン
2005年
185万トン
*この年に大きな伸びがあった。



日本の消費者の意識 (2003年)


認知の程度

52%
「オーガニック」という言葉は聞いているがよくは知らない
34%
大体は知っていいる
11%
全く知らない
3%
詳しく知っている

*知っている人の比率が37%と高い数値を示した。


年齢層別・認知比較
<知っている、興味があると答えた人々の比率>

10代
38%
20代
51%
30代
56%
40代
59%
50代以上
67%

*中高年世代の認知度が高い


オーガニック食品を優先して買ってるか?

  • 優先していない 59%
  • 商品によって優先している 33%
  • 優先している 8%

日本の認証内容概要 (JAS)

  • 最終製品のオーガニックの成分は95%以上であること
  • 遺伝子組み換え品は不可
  • 化学合成の添加物は極力使わない



日本のオーガニック市場の評価

●問題点

消費者のイメージは弱い。
・品数が少ない
・価格が高い
・おいしそうに感じない
行政の規制
・複雑
・経費が高い
流通体制
・即応力に欠ける
・保守的


●将来の可能性

  • 現状では新製品開発、市場開拓の面でEUの方がかなり先行している。
  • 日本の消費者は健康、安全性、品質、味覚、デザイン性に関心が強い。
  • 日本の市場は急速に拡大している。
  • 時間はかかるものの、品質の向上や、イメージアップが図られ、 巨大なマーケットになるだろう。




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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男

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2009.4.7 up

サムライ日本、ここに健在なり。


サムライ日本、ここに健在なり。風呂に入り夕食も済ませ、ゆったりしてテレビに眼をやると、野球帽を後ろ前に被り、リラックスして談笑しているイチローの姿がありました。

あのWBC戦(第二回世界野球大会)の時の苦悶の表情は、すっきりと消えて遠い昔の出来事を懐かしむ風情です。

その話の中にはどれも目頭が熱くなる感動的なエピソードが沢山ありましたが、中でも一つ素晴らしい話がありました。

3年に一度の国の威信を掛けた国際大会、第1回大会では日本チームが、ぎりぎりのところで優勝を勝ち取り世界を驚かせました。

そして第二回2009年3月初めからゲームが繰り広げられました。

日本チームは、意欲に燃える選手達と緻密で頭脳的な試合運びで順当に勝ち上がりました。

そして3月24日、運命の日本対韓国戦が、米国ロサンゼルスのドジャーススタジアムで
行われました。

取って取られて一歩も引かない両者9回、とうとう同点延長戦にもつれ込みました。

まず攻撃の日本チーム、ヒットがあってツーアウト2塁3塁、打順は、なんと不調のイチローになりました。ツーストライク、ツーボールと追い込まれて、ファールボールを三つ、四つと繋いでいます。空振り三振を予感するイヤーな空気が漂い始めた八球目、本当に久しぶりのイチローらしい眼の覚めるような、センター前のヒットを叩き出しました。この決定打があり、その後のダルビッシュ投手の好投でついに2大会連続の優勝に輝きました。

日本中、テレビ視聴率40%を優に越すという驚異的な注目度で、道行く人々も口々にWBCの話題に沸いていました。

さて、イチローは、アメリカメジャーリーグ、シアトルマリナーズの看板スターです。この国際大会には、日本チームを率いて切実な思いで試合に臨みました。若い選手達の手本となるべく率先垂範、誰よりも早く誰よりも多く自主練習に励みました。多くのチームメイトはこのイチローの背中を見て、試合に臨む心意気を学びました。

ところがあろう事かそのイチローは、この大会を通して12安打という信じられない程の不調に
陥りました。

マスコミは、「もう絶頂期を越えて落ち目のイチロー」とか「いい加減ひっこめろ!原監督の采配に問題あり」と罵り、観客のフラストレーションは煽られるように高まって行きました。

準決勝キューバ戦でその感動秘話が起こりました。

不調に対するそしりに対してもじっと耐え、顔をぐっと上げ、ひたすら苦闘を続けるイチローに対してチームメイトたちは、どのように励ましてよいやら思案に暮れました。

不用意に声を掛けるわけにもゆかず、ただただ腫れ物に触るようにイチローに接するしか
ありません。

準決勝戦、グラウンドに出たイチローはおやっと思いました。外野の選手達は、ズボンの裾をソックスでたくし上げるイチロースタイルに揃えていたのです。

心理学の中に「ミラー効果」ということがあります。オウム返しに会話を進めたり、相手のしぐさと同じ動きに合わせるなどして、相手に同調し、一体感を感じたり、気持ちを通じさせる効果です。チームの選手の間に自然にこのミラー効果が現れたのです。

イチローはその時は、そのことを深く考えてはいませんでしたが、何らかの一体感を味わっていたのでしょう。ヒットが当たり始めました。徐々に調子を上げ始めました。

とうとうこの大会の最大のクライマックスに神の采配でイチローが登場してきました。
そしてあの会心のヒットに恵まれました。

後でそのイチロースタイルに同調させて無言のエールを送っていたそのことを聞いて、イチローはチームメイトの優しい気持ちに感動して泣いたそうです。

日本人ならではの美談です。時代はどんどん進歩して、日本人の心も変わってしまうという心配を持ちますが、この話を聞いて、なかなかどうして日本人の心はしっかりと若者達に伝えられ、今だ健在であることを思い知りました。いい話です。

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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
2008.3.31.

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2009.3.25 up

久留米絣(かすり)の製作者の森山さんがNOCを尋ねられ、
絣の織りのお話しを伺いました。


日本の伝統工芸品は、団塊の世代が還暦を越え、落ち着いた生活をし始めた頃からジワリジワリと人気が高まってきました。日本文化再発見は落語のブーム、和装のブーム、国内旅行のブーム、和食グルメブームなど若い世代を巻き込みながら広がってきています。外国文化を次から次へと取り入れてきた時代が長かったために、ことさらに新鮮に感じるのでしょう。身の回りを,足元を見直してみたら、なんと繊細で、洗練されて、行き届いた物が豊富にあり、改めて日本という国に生まれた幸せを感じます。

森山さん.jpg美の壷出演時の絣工房の五代目 森山さん九州・福岡県の「久留米絣」の特徴は、幾何学模様
かっちりとしたデザインですが、微妙なかすれ具合が、温かみを感じさせます。森山哲浩さんは明治初期から続く絣工房の五代目です。

NHK教育番組3チャンネル毎週金曜日10時からの番組、「美の壷」に森山さんが出演されました。
番組の中で森山さんは絣の意外な秘密を明かして、
こう語りました。


僕らとしてはカスレないように、しっかりとやっているつもりですが、絣の宿命で、糸の伸び縮みがあったり、織り手の足の踏み具合で変わったりしますので、どうしてもカスレてしまいます。それが魅力でもあるし、おもしろさだと思います。


さて、その森山さんが、オーガニックコットンに注目されています。糸を注文され、オーガニックコットンの絣の織物に取り組まれています。どんな織物ができて来るのかとても楽しみです。その織物でシャツを一枚仕立ててみたいと考えています。
日本の伝統工芸に、オーガニックコットンのエコロジーやフェアトレードのテーマが加わると更に価値の高いものになり、この流れを大いに期待したいと思います。

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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男

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2009.2.12 up

テレビの真実は50%、元気出せ日本!


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テレビといえばニュース番組、報道特集番組というくらい大好きで、よく見ています。ところが時として不自然に「加工」され、実害を及ぼしている点が気になります。


家族、特に息子たちにはいつも言っていることがあります。

マスコミの言っていることは半分ウソだぞ。

よく言われることですが、マスコミとは、

人間が犬を噛めばニュースになるが、犬が人間を噛んだのではニュースにならない。

という大原則があることを忘れてはならないということです。

マスコミの現場では、ニュースになるとは、新聞、雑誌が売れることであり、テレビの視聴率が稼げる切実なことです。つまらぬニュースをよりセンセーショナルにする手案が問われる現場なのです。

このところ凶悪な犯罪が続いて

日本も物騒な国になったものだ。

というのが通り相場ですが、これもマスコミが作る幻想です。

統計を見てみると殺人事件は一昨年の平成19年、過去最低を記録しました。

昭和33年2、683件、その後どんどん減って平成3年は特に少ない年で1、215件でした。そして平成19年、それより更に少ない1、199件ということになりました。少年犯罪も特に増えていることはなく、減る傾向にあります。日本は着実に安全な社会を実現しています。ところがマスコミにとってはそれではニュースにはならず、つまり「商売」にはならないのです。

アメリカ発の100年に一度の金融恐慌、そして世界同時大不況と昨年からマスコミは大盛り上がりで熱くなっています。株も下がる、物が売れない、リストラ、失業、会社の倒産と、不景気風を煽っているのがマスコミであることに気が付かなくてはなりません。

「景気・不景気」は、人々の気の持ちようで決まるものです。確かに円高による輸出関連企業は大打撃なのは分かりますが、日本のGDP比純輸出比率はわずか1.6%(外需依存度)です。残りはと言えば、当たり前ですが内需です。国民一人一人の景気感で決まるということです。

マスコミの言いなりになって

不景気だから予定していたものを買うのを控えよう。

という人が倍になるとマーケットは一気に冷えて半分以下になり物が売れない、投売り、倒産、失業・・・という負の連鎖が起こり本物の不景気になります。

円高は、全体としては、日本の産業、流通企業ともコスト安に働き、利幅が増える大きなチャンスとも言えるのです。このことをバランスよく伝えなければならないのに、一方的に悲観論を喧伝するマスコミの罪は重いと言わざるを得ません。

昨年末に正月用品の買い物に行きましたが、市場はどこも例年通り物凄い盛況で一万円札が乱舞していました。新年を温泉で過ごしたいという人が多く、全国のホテル旅館は、満杯状態でどこが不景気なの?と頭を傾げたくなりました。毎日、ニュースで日比谷公園の派遣切り救済村の炊き出しの様子を見せられていたら気分は誰でも落ち込んで、消費を控えるのは当然です。


マスコミのウソ その1 食糧自給率39%


「食糧の6割以上を海外に依存する超輸入大国」
「日本の食は大丈夫か?」
「担い手がいない農業崩壊寸前!」

これらのキャッチフレーズはお馴染みになりました。

2008年に農水省が新たに自給率アップ広報の予算を17億円付けました。そこでマスコミは意気込むことになるのでしょう。国民の危機感を煽るとメディアは売れる図式がここにあるのです。

39%の自給率とはカロリーベース換算です。分母に国民一人当たりの供給カロリー(国産と輸入食糧を足して品目別にカロリー換算して人口数で割って出てきた2、548キロカロリーという数字)を置き、分子に国産でまかなっているとする996キロカロリーを置いて割り算すると39%となる訳です。2548キロカロリーは、野菜や果物に比べて肉類はカロリーが高いため輸入の肉は大きく計算されます。分母が大きくなれば自給率が下がります。

厚生労働省が薦める健康カロリー数は、男女平均で1、805キロカロリー、廃棄食品を入れないとすると国産必要供給量いわゆる自給率は55%になります。このように前提を変えるとグラグラ動く数字を使ってマスコミがキャンペーンをするというのです。

こんな無意味な指票を国策に使っている国は、日本だけです。

生産額ベースで見てみると分母に食糧の国内消費額15.2兆円、分子に食糧の国内生産額10.6兆円を置いて割り算するとなんと70%という自給率になります。重量ベースで米は100%以上、野菜80%、鶏卵94%、牛肉43%となります。

単位面積あたりの供給カロリーを各国と比較すると日本の農業はアメリカの12倍、フランス、イタリアの4倍、オーストラリアと比べたら90倍以上にもなります。国土が豊かで強い生産効率を示しています。

このように日本は国が本気で取り組めば自給率100%を越えて、農産物輸出国に成れる素質をもっています。農業人口は244万人、わずか3.7%です。就業人口の構成を農業に篤くする政策に変えれば、雇用問題も一石二鳥で解決してゆきます。

明るい可能性をマスコミは大いに伝えてゆくことで自給率100%は実現してゆきます。


マスコミのウソ その2 格差社会


「日本の所得格差が二極化して広がっている」
「格差が犯罪を生み、社会が不安定になる」

とマスコミは、困窮している人たちを探してまわり取材しています。特殊事情をいくら集めても全体としての本当の姿は見えてきませんが、マスコミはセンセーションを求める本能からブルーシートのホームレスを訪ねる映像を繰り返し流しています。

格差を示すにはジニ係数というのがあります。世帯員数で調整された世帯可処分所得から割り出したパラメータで、国民の所得が全員同じなら“0”、誰かが独り占めして他の人の所得がなくなると“1”になります。日本のジニ係数は2000年で0.314で、OECD平均の0.310とほぼ同じレベルです。アメリカは0.357、メキシコは0.480で格差があり、デンマーク0.225、オランダが0.251と格差が少ない国です。

日本は先進国の中で真ん中に位置しています。
マスコミが、取り立てて大騒ぎすることではありません。


マスコミのウソ その3 日本は孤立している


マスコミは

「日本は世界から孤立している」
「ジャパンパッシング・注目されない極東の小国」

などと呼ぶことがあります。
自国が世界に良い影響を与えているか?という問いに対してイエスと答えた人の比率を各国ごとに出した数字があります。アメリカは56%の人がイエスでした。ドイツは75%、イギリス60%、フランス63%、中国に至っては90%でした。これに対して日本は36%と格段に低い数字です。一貫した自虐的なマスコミ報道の結果、日本人は自国を常に過小評価する癖がついてしまいました。

2007年にJICAがアンケート調査をした結果は驚くべき数字です。

日本はアメリカに次ぐ世界第二位のODA拠出国として毎年一兆円を越す拠出を続けてきて、更に色々な形の国際協力を積極的に展開してきたにも係わらず、60%の日本人が日本の国際協力は必要最小限しか行われていないと答え、十分に行っていると応えた人はわずか17%しかいませんでした。これはあまりにも事実と認識がかけ離れています。

イギリスのBBC放送は毎年「世界に良い影響を与えている国」の調査結果を発表して来ましたが日本が三年連続最上位という結果になりました。調査は34カ国の3万人以上の人が参加し、主要14カ国についていい影響か、悪い影響かの評価を集計しています。

2008年の日本に対する評価の結果は56%の人々が肯定し、21%の人々が否定しました。ドイツ、ヨーロッパ連合と日本が上位を占めました。アメリカは肯定が35%、否定が48%でした。

世界の人々は、日本の政治、経済、文化、安全への施策について
ちゃんとした評価をしているのです。

こんな誇らしい調査について日本のマスコミはほとんど話題にしていません。
このような明るい話題が広がれば、日本人として誇りを持てて、元気が出て、更に良い国にしてゆこうという気運が生まれる筈です。

日本国として計り知れない好機をいくつも逸しているのはマスコミの偏向報道にあるのではないでしょうか。

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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
2009.1.16.

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2009.1.23 up

コダルト・ネオテニー・プリミティブコットン



聞き慣れない単語を三つ並べました。
さて、それでは落語ではありませんが、三題話しを始めましょう。

2008年10月23日、繊研新聞に「コダルト」なる言葉が、採り上げられていました。
30歳、40歳代の中年層の消費傾向が若返り、悪くいうと幼稚化してきているのだそうです。
ビール会社は、この年代の嗜好に合わせて苦味のない甘いビール、その名もスイーツビールを売り出して昨年の2倍を超える勢いです。かつての子供だましの駄菓子に人気が集まっていたり、ファッションの方ではゴシック・ロリータ、詰めて「ゴスロリ」の影響でこの年代の服にもフリルやレースを多用したカワイイ系が売れていて、色もベビーカラーのパステル調が好まれているようです。

成熟しているはずの年齢なのに、いつまでも若々しいとか、子供のような感性を持っているというのは、今や立派な褒め言葉になっています。
アダルトならぬ「コダルト」の登場ということになりました。

生物学の言葉で「幼形成熟」をネオテニーと言います。ギリシャ語の「若さnoesと「延長するteinoの合成語neotenyとなります。
ウーパールーパー.jpg
ネオテニーというと必ずでてくるのがウーパールーパー
です。本名はアホロートルで、アホウでロートル。ちょっとムッとしますが、こちらの方が面白い名前です。姿が可愛らしく一時期すっかり人気者になって、縫いぐるみにまでなって売れていました。


ウーパールーパーは両生類のサンショウウオの仲間で、水の中で暮らす幼生の姿のまま成熟しています。実はヒトもネオテニーではないかという説があります。進化の上で系統的にも遺伝的にもヒトに最も近いのがチンパンジーです。そのチンパンジーの子供の姿は、ヒトにそっくりで、どうもヒトはチンパンジーの幼形成熟ネオテニーではないかということになりました。

1926年にアムステルダム大学の解剖学教授のルイ・ボルグは、「人間形成の問題」という本の中でこう書いています。

ヒトは、身体的発育において、性的に成熟した霊長類の胎児なのである。

動物の成長に比べてヒトの成長は、とてつもなく遅い。生まれてから成人になるのに20年もかかるわけです。
そのゆっくりした成長の時間に言葉や知性を高度に発達させてきたというのです。30億年の生物の歴史の中でめまぐるしく変わる地球環境にうまく適応しなければ生き残れません。早く成熟してしまうと、形質を元に戻せず、変化した環境の前に絶えてしまいます。ところが幼形のままだと環境に合わせて変容し進化してゆけます。ウーパールーパーは生育条件を変えるとサンショウウオ類の標準的な成体の姿に成長することも出来るのです。

人類学、解剖学の学者アシュレイ・モンタギューは著書「ネオテニー・新しい人間の進化論」の中で、言明しています。

柔軟で従順、適応的であるというネオテニーの結果、類人猿が進化的に創り直されホモサピエンスになった。

としています。
コダルト」は、幼児化した大人現象で、一種のネオテニーであり、新しい時代変化に適応しようとする進化のプロセスなのかも知れません。

さて、最後の言葉「プリミティブコットン」は、原始的未開のコットン製品で、NOCコットンを指しています。余計な化学的加工処理をせず、生まれたままの幼形成熟ネオテニーの製品です。

いったん成熟(完成)した製品は好みの変化に合わせて変える事は出来ませんが、NOC製品は、買った方が何色にでも染めることが出来る余地を残しています。それでも、皆さんは何もせず、そのままの色を楽しんでいます。幼形つまり生成りの色というのは心地良いリラックス感をもたせてくれるし、何より肌触りが最高です。

赤ちゃんに最もよく似合う色は、スキムミルクのような綿の生成り色です。

めでたくも、幼形の赤ちゃんに話しが落ち着いたところで高座を降りましょう。
おあとがよろしいようで・・・

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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男

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2009.1.8 up

神田明神に初詣に行きました。


090105_134013_M.jpgNOCの事務所から歩いて10分くらいのところに神田明神があります。毎年初仕事の合間にお参りしています。不景気を免れるためでしょうか、例年になく沢山のビジネスマンが参詣していました。

神田明神は730年に出雲氏族の真神田臣(まかんだおみ)によって創建されました。
平将門憤死の後、天変地異が続き、将門の怨念と畏れ、
慰めのためにここ神田明神で1309年、手厚い奉りを行いました。


1600年には、天下分け目の関が原の戦いに際して徳川家康はここで戦勝の祈祷を行い見事勝利し天下統一を果たしました。これ以降、徳川の歴代の将軍によって縁起の良い神社として祭礼が続けられました。

神田明神下といえば野村胡堂の著作、ご存知「銭形平時」が有名です。ガラッ八の八五郎と共に難事件を解決してゆきます。穴あきの寛永通宝を飛び道具にして犯人を追い詰めますが、そこには神田ッ子の人情がありました。絶大な人気の話になり映画に芝居になりました。

2年前の正月にお参りした時の事でした。晴れ晴れとした日でした。長蛇の列の中、ボーっとしながら輝く社殿を眺めていると青空に雲が現れ、見る見るうちに鳥の形になりました。おやっと見ているとなんと鳳凰の鳥の羽ばたく姿になりました。社殿の垂れ幕に視線を移してびっくりです。そこにはなんと鳳凰の形の極彩色の刺繍がありました。

これは凄いものを見た。今年は凄い年になるぞーと密かに期待しました。その年は何もなく平凡な年でした。ご利益に与かったようには思えませんでした。よく考えてみると、その時、周囲にいた人たち誰一人としてその鳳凰の雲に気付いた様子はありませんでした。してみると勝手な思い込みだったのでしょうか。いや、平凡なことが最高に良いことなのかも知れません。

今年は、社殿の右横に半分になった月が青空にうっすらと浮かんでいました。
何か期待したいものです。

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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
2009.1.8

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