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ウルス ヘイエレリ氏 (St.Gallen大学・経済学者) は、著書の中で以下のように述べています。
コットン産業は、人々に富と不幸をもたらした。
コットンの歴史は、貿易による経済の拡大と同時に世界を同じ資本主義的経済原則に塗り替えていった。
そして富を積み上げる人々がいる一方、植民地化された地域の人々は奴隷となって苦しむ事になった。
産業革命には光と共に影の部分が、色濃くある。
農薬の過剰な投与による環境破壊があり、アラル海の枯渇に見られるような農業用水の収奪があった。コットンは、歴史的ないくつかの出来事の中でいつも重要な位置にいた。
遥か昔のコットンの素朴な姿はすっかり変わり、荒々しい経済の海に投げ出され、翻弄されてきた。
アンクル・トムズ・キャビンの物語は1852年に出版され、アメリカに限らず世界中の子供たちに、コットン栽培と奴隷の関係を学ばせることになった。
ある年、コットン畑は、重篤な害虫被害を受けて、防衛のためにより強力な農薬が撒かれるようになり、土壌の質は著しく悪化した。
ニカラグアでは、この土壌汚染が顕著に現れた例として有名である。
1977年の時点で22万ヘクタールあった畑が、1980年後半から、農薬漬けと言われるほど殺虫剤を撒き、農地はひどく荒れ、採算の合う畑は、極端に減り、現在、往時の1%の2千ヘクタールでしか栽培できなくなっている。
「Here Farmer and Fashion Designer Meet・Globalisation with a human Face in an organic cotton value chain」By URS HEIERLI」
発展途上国の農薬の問題は、貧困による教育機会の格差にあります。格差は支配層と支配される側をくっきりと分けます。支配層の意向がそのまま、支配される側の農民に伝わり、不利な取り引きでも農民は甘受せざるを得ないことになります。
取り仕切る側は農薬会社と農民の間に立って、自分達に有利になるように農薬の選定をし、農業指導をしてゆきます。途上国の農民の多くは農薬の取り扱いについての理解が十分ではなく、重篤な健康被害に繋がります。
Croplife International aisbl(国際農薬工業会)は、農薬の会社が組織する団体ですが、問題点を次のように指摘しています。
農薬散布の作業で着た服の洗濯が十分ではない、作業後食事の際に十分手を洗わないという衛生観念に問題があるとしています。またコストの安い農薬を求めて、地元農薬会社が作る安い農薬を使う、多くの場合、特許期限が切れて安易に作られ、危険性の配慮に欠けた毒性が強いものを使ってしまうとしています。
また、途上国の問題ではいつでも煮詰まったかたちで現れるのは、
そこに生きる子供たちへの被害です。
UNEP(国連環境計画)、FAO(国連食料農業機関)、WHO(世界保健機構)
が共同で2004年10月5日にローマで報告書を発表しました。
「Child Pesticide Poisoning :Information for Advocacy and Action
・子供の殺虫剤中毒:問題提議と行動のための情報」
子供たちは大人よりも農薬の深刻なリスクに直面している。農薬中毒は特に幼児や子供たちの健康に強く影響を及ぼす。特に途上国においては、これらの化学物質からの防護をもっと強化する事が必要。毎年、100~500万件の農薬中毒があるとみられ、そのうち数千人の死亡者のうちにかなりの数の子供がいるとみられている。中毒の大部分は途上国の農村で起きていて、安全対策が不適切。途上国の農薬使用量は、世界の農薬製造量の25%であるに対して途上国は、世界の農薬中毒に起因する死亡の99%を占めている。子供の身体は大人より害毒に対して強く影響を受ける。子供は農薬の害に対して無知で時には遊び道具にしてしまう事もある。慢性的な栄養失調と汚れた水を飲んで起こす下痢による脱水症の子供は特に農薬の害毒に弱い。現在2億人の子供が慢性的な栄養失調に苦しんでいると報告しています。
以前、インドの綿産地を訪れた時に、オーガニック農業に転換を勧める仕事の担当者と一緒に、一般の農業をしている農家に行きました。その時見た光景は忘れられません。使用済みの空の農薬の容器を子供たちがサッカーのボールの代わりに蹴り合っていました。また別の農薬の容器には水が入っていました。何に使うのか判りませんが、このように農薬は生活の中にすっかり溶け込んでいて、その毒物としての意識が無い事に驚きました。
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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
2009.12.23.
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DDTという万能な殺虫剤が1948年にノーベル賞を受賞し、量産され一気に普及しました。
(DDT:Dichloro Diphenyl Trichloro ethane・ジクロロジフェニルトリクロロエタン)
1950年代は、化学合成の農薬が盛んに使われた時代でした。1962年に、レイチェル・カーソンが「沈黙の春・Silent Spring」を著し、DDTはじめ化学農薬が魚や鳥など野生生物に蓄積してなんらかの悪い影響があることを指摘しました。1965年FAO(国連食料農業機関)は、作物栽培に使われる殺虫剤の害について昆虫学者など専門家を集め討議し、一つの提言を発表しました。
あらゆる適切な防除手段を相互に矛盾しないかたちで使用し、経済的被害許容水準以下に有害生物個体群を減少させ、かつその低いレベルに維持するための個体群管理システム
(出典:岡山大学農学部学術報告Vol.97より)
この提言ではまだ、環境保全という考え方は薄く、無闇やたらに殺虫剤を使うのではなく効果とコストが矛盾しないように害虫をコントロールするということが唱えられています。
結果として殺虫剤の使用量が減る方向を示すことになりました。
その後アメリカのIPM(Integrated Pest Management・総合病害虫防除管理)計画に受け継がれてゆきます。
(出典:日本綿業振興会機関紙コットンプロモーションコラム52,53より)
1972年にニクソン政権がIPM計画を表明し、1979年カーター政権では連邦政府関係省庁の取り組みを整備し、1993年クリントン政権で、アメリカ農務省として7年後の2000年までに全農家の75%がIPMを取り入れる目標を掲げました。
写真提供/財団法人 日本綿業振興会農務省と環境保護庁(EPA)が中心となって、農薬使用の削減の計画を進めてゆきました。
具体的には、オーガニックコットンの農法と同じような方法です。
輪作、天敵昆虫の活用、堆肥作りです。但しアメリカの220万の農家をこの方式に換えるには、いくつものハードルを越えなければなりません。
アメリカの綿花農家の一戸当たりの平均耕作面積は1200ヘクタールです。この面積は東京の千代田区の面積1164ヘクタールに匹敵します。東西は秋葉原から麹町、南北は飯田橋から日本橋です。想像してみてください、この地域が一面、白い綿花に覆われるところを。これほどの広い畑の隅々まで管理する事の大変さが判ります。
2001年に普及率を調査してみると70%というまずまずの結果が出ましたが、全米の農家の農薬使用量は、1992年と2000年を比較して4%(1812万トン)増加しているという結果が出てしまいました。農薬使用削減よりも総合的な農業技術の改善や監視のシステムの方に重心が移ってしまった結果でした。こうしてみると、大規模な農業で収穫量を維持しながら農薬を削減してゆくことの難しさが判ります。
成功した例もあります。1996年にカリフォルニア州のサンホーキン綿作地域で農薬を減らそうというプロジェクトが始まりました。プロジェクト名は
BASIC(Biological Agriculture System in Cotton,生物学的綿花栽培システム)です。
現在はフレズノ、マデーラ、メルセドの三つの地域で800ヘクタールで栽培が行われて減農薬に実績を上げています。
カリフォルニア大学がサンフォーキンバレー北部地域で綿花生産でどれだけ農薬が削減されたか調査しました。1996年と2001年の比較の結果、殺虫剤の使用が38%減ったという結果になりました。
IPMの計画は、害虫防除の方法に変化がありました。天敵昆虫の利用や生殖制御、成長制御、行動制御の農薬が使われます。これらの効果は従来の殺虫剤と比べると効果は薄いものの組み合わせて使うと効果が同等に高められ、害虫に従来問題になっていた農薬抵抗性ができないため農薬使用回数が減ることになります。
そして農薬を減少させるもう一つのテクノロジーとして出てきたのが遺伝子組み換え技術です。1973年にアメリカで成功した技術で、その後急速に普及し2008年現在、全世界の大豆作付け面積の70%、トウモロコシで24%、綿花で46%、菜種で20%がGM遺伝子組み換え作物となっています。
(ISAAA・International Service for the Acquisition of Agri-biotechApplications 調査)
遺伝子組み換え技術は、その作物に遺伝子操作をして、害虫に強いとか、害虫を殺すとか、除草剤に強い作物に変えて効率よく除草剤を使えるようにしたものです。万能殺虫剤のDDTがピンポイントの殺虫効果に進化したともいえます。
しかし現在までに決定的な被害が出ていないため普及は更に進んでいますが、長期的にみて、自然環境やヒトの健康への悪影響の不安も大きくなっています。
EU欧州連合では、EFSA(欧州食品安全機関)が遺伝子組み換え作物を禁止していて、1998年以降存在していません。
オーガニックの作物の栽培規準では、もちろん一切認めていません。
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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
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現代生活の中で、健康面で見落としてならないもののひとつに、静電気の問題があります。
電化製品が溢れ、家庭でも、オフィスでも静電気を帯びることが多くなっています。
第二次世界大戦後、石油化学時代になり、合成繊維、合成樹脂が世の中に溢れ出して、問題になるようになりました。
自然界にももちろん存在します。空に浮かぶ雲は、静電気を帯電した水蒸気が固まっている状態です。雷になるくらいの強力なものです。ただし、森の中とか海岸とか自然の環境で発生する量は微弱です。一般に植物繊維は静電気を帯電しません。
その中でも綿は、最も静電気を帯びにくい性質を持っています。

各繊維の帯電を表す図表に示しているように、静電気のプラス側、マイナス側の中間の位置に人の肌があります。そのすぐ隣に綿が位置しています。綿が、人の肌に最も静電気を起こさせないことを示しています。
左側のものはプラス側に帯電しやすく、右側はマイナス側に帯電します。
帯電列上でプラス側の繊維とマイナス側のものと離れている素材の服を身につけるほど帯電します。
例えばポリエステル製の下着を着て外にウールのセーターを着た方が、綿とシルクの組み合わせてきているより帯電量は高くなるということです。
また綿素材は湿度が50%を越えると更に静電気を帯電しなくなる性質を持っています。
人の身体は伝導体です。服や靴は一般に絶縁体です。
服や靴が擦れると静電気は起こり、身体に帯電します。靴がプラスに帯電すると足はマイナスに帯電します。
このとき電気の性質で誘導という現象が起きます。足がマイナスになると反対側の指先や髪の毛にはプラスの電気が集まります。プラスに片寄った手でドアノブに触れようとするとドアノブ側に一瞬にしてマイナスの静電気が誘導されて来て集まります。そして触れた途端、一気に電流が流れてあの痛みのあるパシッという衝撃になります。
ところが実は、痛みばかりでなく静電気を帯びているだけで肌を傷めてしまいます。
放電の時、皮膚の角質に影響して皮膚のストレスから防護膜が弱められて、かぶれ易くなり、そこを掻いたりすると、湿疹や炎症になります。美容の大敵です。
この他に美容だけではなく健康や老化にも関係があります。
静電気を帯びると身体はどうなるか、みて行くことにしましょう。
- ビタミンCの消費
- 身体は、溜まった静電気を減らそうとします。そこで身体は、盛んに体内のビタミンCを使い、消費してしまいます。ビタミンCが減って肌が荒れる原因になります。免疫力も落ちて、風邪をひきやすくなります。
- 血糖値上昇
- 交感神経が刺激されて、ストレスホルモン(神経伝達物質)アドレナリンが副腎皮質から分泌され、血糖値が上がってゆきます。疲れやすくなります。
- 皮膚炎悪化
- 静電気はほこりについた雑菌までを吸い寄せます。和洋女子大学の川村一男教授はストッキングが普及しだした1955年頃から生理痛や膀胱炎、尿道炎、腎盂炎の発症が増えたと指摘しています。
- カルシウムの不足
- 同じ川村教授の実験で、20歳、21歳の女子大生に合宿してもらって天然繊維を着たグループと化学合成繊維を着たグループに分けてカルシウムの代謝実験をしました。結果は、かなりはっきりとした差が出ました。合繊を着た方のグループは、はじめ血液中のアルカリ度が上昇しカルシウムが尿中に排出され体内のカルシウム量は減ってしまいました。すると気分はイライラ、ヒステリー気味になりました。カルシウムが不足すると筋肉の持久力が低下して、疲れやすくなります。骨粗しょう症など、骨の生成にも影響がでます。
- 自立神経失調
- 肩こり、腰痛、だるさ、集中力がない、気分が優れない、イライラするなどの症状になります。
この他、運動神経が鈍くなり、怪我をしやすいとか、妊婦さんの母乳の出方に影響する
などがあります。
静電気の発生・帯電の量とは、温度、湿度などの条件で変わりますが、大体合成繊維の服を着て、
30度の温度で日常生活している状態で測ってみると、
- 胸、背中辺りで電圧100~2、400ボルト、
- 腕で200~3、800ボルト、
- 大腿部・ももの辺りで1500~12、000ボルト帯電します。
乾燥が激しい冬ですと、
- カーペットの上を歩くだけで35,000ボルト。
- ポリ袋を持っただけで20,000ボルト。
- 髪を梳かすと40,000ボルト。
- コートを脱ぐと50,000ボルト。
発生するなんていう報告もあります。
人の身体は、バランスを崩すと元に戻そうと必死で働き、体内の大事な栄養素を浪費してしまいます。静電気恐るべしです。
対策としては、温度25度以下、湿度20%以下が静電気の起こりやすい条件ですので、加湿器を使うとか観葉樹等を置いて部屋の湿度を保つことが大切です。
綿製のハンカチやストールを触っているとゆっくり放電してゆきますので、不快なパシッという痛みのある現象を抑えられます。
静電気は縫い目、折り目、袖口など縁の部分に静電気が帯電しやすくなりますのでベビー服や子供服は特に、縫い目の少ないシンプルな形の服がお薦めです。
このようにみて行くと、オーガニックコットンの衣料品や生活用品は、静電気に対しても大変有利であることが分かります。
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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
2009.7.14.
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冬の寒い日、石油ストーブを炊いて、数人の人が集まっていることを想像してください。中の一人が「一酸化炭素が充満してきたぞ!窓を開けろ」と叫びました。
外気を入れて事なきを得ました。
一酸化炭素には都市ガスのような臭いがありません。
そこで毎年、痛ましい中毒事故が起きています。
さて、警告したその人は、いち早く自身の身体の変調を感じたため警告することが出来ました。
結果的に同じ部屋に居た人たちの命を救ったのです。皆から感謝されました。
化学物質過敏症の患者さんたちは、正にこの警告する人たちです。
化学物質は、身体が感じようが、感じまいが確実に身体に悪い影響を与えています。
化学物質過敏症の方たちとは、高性能な化学物質検知器が身体に備わっている
正に「超能力者」です。
その検知精度はとてつもなく高く、10億分の一の濃度と言われています。
ナノという単位の世界です。
小学校のプールは縦25m、横13m、深さ1mです。325立方メートルの
水が入っています。
そこに小匙一杯5ccの化学薬品を落として良く混ぜます。
1.6ppb(パーパービリオンと読みます。)の濃度になります。その水を化学物質過敏症の人は感じてしまうのです。
さあここで化学物質過敏症の人たちは凄い感知能力があると言いましたが、実は一般の人たちもこのレベルの化学物質に影響されています。
例えば頭が痛いとします。頭痛薬を飲みます。頭痛は頭の血管が膨らんで神経を刺激している症状です。血管を元に戻せば頭痛は消えます。
薬の有効成分は5mgとします。
体重60kgの人の体内には70%の42リットルの水分があります。
そこで5mgを42リットルで割り算すると約2ppbとなります。
先ほどの化学物質過敏症の人の感知精度と同じレベルです。
ということは、人の身体はものすごく微量な化学物質に影響されているということです。
通りすがりの女性が付けている香水のほのかな香りに心を動かされると言うことは良くありますが、このときの空気中の香水の香りの成分濃度はナノレベル、ppb以下の微量濃度です。
神経は血管のようにひとつながりのチューブのようにはなっていません。神経は色んな条件の変化に応じなければならないので途中途中に関所があって問題が先に行かないように作られています。
その関所を神経節と呼びます。「腕を伸ばせ」と言う指令が脳から伝えられると片方の節からアセチルコリンという神経伝達物質が出てもう一方の節にある受容体に取り込まれます。腕の筋肉が刺激を受けてグーと腕が伸びるのです。
用事が終わったアセチルコリンは元に戻ろうとしますが、そこに化学物質があると戻れなくなります。もう指令を出してはいないのに「腕を伸ばせ、伸ばせ」と筋肉を刺激するのでその誤動作を止める作用とぶつかり、腕に違和感として感じてしまいます。痛みになることもあります。このように人の体の中では、極く微量な化学物質によって心身ともに影響を受けているのです。

化学物質過敏症の原因は59%がシックハウス、21%が農薬、殺虫剤、8%が有機溶剤その他が12%という数字を北里研究所病院臨床環境医学センターの坂部貢先生が発表しています。
男女の比率では、圧倒的に多いのは女性です。80%以上中高年女性と言われています。新築住宅に住み始めて一番長く家の中にいるのは主婦と言うことになります。
男性で発症するのは職業的に化学薬剤に接する機会が多い人のようです。
女性がどうしてこれほど多く発症するのか考えてみると、やはり女性の体質が考えられます。
現代のように食べるものが豊富でダイエットしなくては、と言う贅沢な悩みを持つような時代は
歴史的には大変珍しいことです。
何万年単位で見ると、量的にも栄養的にも貧弱な食べ物に耐えてきて、
遺伝子に刻み込まれて来ました。
食べるものがない中、女性は出産と言う体力的にきつい仕事を
こなしてゆかなければなりませんでした。
栄養分を脂肪として蓄える体質になってゆきました。
わずかな栄養分を吸収し易い体質になってゆきました。この二つの体質はそのまま化学物質に対しても発揮されてしまいました。化学物質を吸収し、脂肪質に蓄えてしまったのです。多くの化学物質は脂溶性で脂肪質に良く融けるのです。
この意味から、特に女性には、化学物質が身体に取り込まれることがないように注意することをお薦めします。
加工食品、化学合成の繊維製品、化粧品、シャンプーにリンス、ヘアーダイ、ドライクリーニング、芳香剤、殺虫剤などに気を付けて、できるだけ安全な天然材料のものを選ぶようにされるのが
良いと思います。
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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
2009.7.24.
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6月29日東京、恵比寿のセブンという200人ぐらいの小さい会場でセミナーは開催されました。
来場者は、先日の児童労働反対シンポジュームの時と同じようにオシャレな感じの若い女性が三分の二を占めていました。
ネクタイをして背広で参加したのは、宮崎ただ一人でした。後ろめたく感じました。
このセミナーのタイトルが「混迷の時代だから考えよう。フェアトレードで新しいマーケットは作れるのか」でしたのでさぞかし背広ネクタイ族が多いかと思っていました。
セミナー講師は、主催者の高津玉枝さん、東京経済大学の渡辺龍也さん、チョコレボの星野智子さん、博報堂の多田敦洋さんの面々でマーケティングの専門家がほとんどでした。

フェアトレードを考える場合、突き詰めると関連の商品をどのように普及させるのかというのが大命題で、まさにマーケット戦略をどう組み立てるかに掛かっています。
その意味で大変興味がありました。
掻い摘んで、お知らせしてゆきましょう。
■あなたの会社のフェアトレード取り込み度はどれ位ですか?
という設問にどう答えるか。以下のような段階で示す事ができます。
レブル1 |
FT(フェアトレード)品を自社内で消費する。FT団体に寄付する。
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|---|---|
レベル2 |
FT製品を販売する、提供する。
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レベル3 |
FT製品を自社ブランドで販売、提供する。
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レベル4 |
自社のサブカテゴリーをFT製品に転換する。(例えば、取り扱い品のカテゴリーとしてコットン製品はすべてFT品にする)
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レベル5 |
生産者の支援、消費者への啓発活動、基金を作る。
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レベル6 |
会社の経営方針にFTの考え方を取り入れる。
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レベル7 |
会社の事業そのものがFT製品で占める。
|
■日本におけるラベル付きFT(フェアトレード)製品の売り上げが
年々30%の伸び率を示している。
2004年4億円 → 2008年14億4000万円
ラベルのないFT製品は67億円となり、
この数年で800~900億円の市場規模が予想されている。
【チョコレボ実行委員会発表のアンケート調査1】
フェアトレードを認知している人、412人を抽出してプロフィール分析した。
調査期間 :2007年4月12~14日
調査対象 :インターネットにより全国の18~69歳までの男女
(実査機関 ㈱マクロミル)
調査結果概要
1 |
フェアトレード認知者は30代女性(30.3%)が中心で、40代女性(17.7%)が多め。
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|---|---|
2 |
関東エリア在住者が多い。
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3 |
事務系の会社員が22.1%と多く、学生はやや少ない。
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4 |
年収は500-700万円の人がボリュームゾーン。
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5 |
情報源としてテレビ15.5%、新聞14.1%、雑誌12.6%店頭10.9%、インターネット9%
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6 |
認知暦3~5年前から知っている人が30%1~2年前から知っている26%、一年未満、最近知った29.1%*急速に認知度が上がっていることが分かる。
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7 |
FT商品を買った人36.2%FT商品を見たことがない23.5%*店頭、DM、インターネットで商品の販売が少ないことが分かる。
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8 |
どこで買うか。自然食品店36.2%、FT専門店26.2%カタログ通販21.5%
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9 |
購入した事がない人の意見
・近くに買える店がない。
・スーパー、コンビニで販売して欲しい。
・店頭などで、どれがFT商品かが、分からない。
*フェアトレードの表示が十分に行われてない。 ・価格が高い。
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【チョコレボ実行委員会発表のアンケート調査2】
調査地域 :日本全国
調査対象者 :20~59歳の男女 1040人サンプル
調査方法 :インターネットアンケート
調査時期 :2008年11月
調査結果
- 認知度
- FT( フェアトレード)が貧困救済、環境問題であることを正確に理解している人。
- 17.6%
* 認知度が15%を超えると普及期に入ると云われているので、
一気に理解が広がる可能性が出てきた。
- 関心度
- FTについて認知している人も認知していなかった人も含めて、フェアトレードに関するの説明文を読んで関心を持ったかどうかの回答結果。
- 関心が強い人27.7%・関心を持った人51.8%・無関心の人20.6%
* 認知度調査の17.6%の人のうち55%が女性、
関心度調査の強い関心を示した27.7%の人の内65%が女性でした。
マーケットとみるとやはり女性を中心に考えることが必要。
[所見]
「物が売れない」という悲鳴があちこちから聞こえてくる昨今、今度の不況がいつまで続くのか
ビジネスの世界は大きな不安の中にいます。
いち早く顧客から選別してもらうために何をすればいいのか。
ひたすら低価格路線を突っ走るグループは、大きな話題をさらってはいますが、ファッションの本質である身を飾り、高く評価されたいという欲求からは異なる方向に向かい、ティーンエイジ中心の若年層をにぎわすだけで、決して全体の景気を引っ張る力になっているようには見えません。
ファッションは単なる服ではなく、その製品に盛り込まれたストーリーの豊かさの表現です。デザイナーのテーマであり、素材のこだわりです。そこで、環境活動や社会貢献を取り入れて新しい価値として顧客にアピールするようになりました。
「コーズマーケティング」と新しい言葉が使われ始めています。
ボルビックのボトルウォーター「ワンリッターフォーテンリッター」、王子ネピアの「ネピア千のトイレプロジェクト」、森永乳業の「エンゼルスマイルプロジェクト」などが挙げられ、
競合各社を抜き、業界ナンバーワンを取るという予想以上の成功に沸きました。
この成功は、他のどの会社も見逃すわけがなく、自社でどう取り組めるか必死の議論が戦わされています。
ただし、議論を突き詰めてゆくと、
・FT商品は、直接的な客寄せのネタにはならない。
・トレンドと捉えるには地味である。
・単なる商品ごとの社会貢献活動では薄っぺらに見えてしまう。
逆に企業全体で取り組まないと何かの罪滅ぼしではないかと疑われる可能性さえある。
など、直ぐに飛び込めない要素がいくつもあるようです。
要するに、次世代の顧客作りマーケティングとして中長期の視野が必要ということでしょう。
これこそ企業や商品のブランディング活動の一翼を担うというものと考えるのがいいようです。
企業の販売の現場の危機感が、上層部には届き難く、FT商品を取り入れると、
日常の業務以外の煩雑な問題を沢山抱える事になり、合意が得られず、FTの提案が悉く潰されているのが日本のビジネス界の現状のようです。
ただ、ある時点で雪崩を打つように参入する日本企業のお決まりのパターンが起こる可能性は大きいと思われます。
来年か?はたまた再来年か?
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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
2008.7.1.
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オーガニックコットン含有率に関する適正な表示ルールのあり方に関する調査事業
各業界新聞で発表されていますように、経済産業省はオーガニックコットンの規準作りをする方向で調査を行いました。
1992年にオーガニックコットンの普及の仕事を始めてから17年、普及啓蒙活動を続けてきましたが、やっと政府としてオーガニックコットンを独立した一繊維素材として認知して、正当な価値を与えようとしています。
経産省はこの規準作りの目的に消費者を偽装疑惑の不安から守るという事と同時にNOCグループ企業のように真面目に取り組む企業を不正直な企業と区別して、結果として支持してゆくということも挙げています。いづれにしても大いに歓迎すべきこととして、NOCは協力してゆきたいと考えています。
(独)中小企業基盤整備機構のホームページに報告書が掲載されています。
中小企業基盤整備機構
昨年2008年から今年の3月にかけて、3回の委員会が催されました。
出席された各人は、それぞれの立場でオーガニックコットンへの考えを発表していました。
NOCとしては、オーガニックコットンは常に100%であるという基本的な考え方や、加工処理に関しては、化学物質過敏症の医療関係機関との取り組み、患者さんへのサービスについての具体的な例を示し、製品の安全管理について報告しました。
今後、経済産業省は、年内に表示に関するガイドラインを示し、来年には更に踏み込んだ基準を決めてゆくものと思われます。
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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
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石油化学合成品は、自然界に元来存在しない人工物ですから、自然環境面、人体安全面で問題を起します。大自然の生態系の循環の環のなかに入れず異物として害を及ぼします。
人体に対しても同じ事が言えます。
化学は無機化学と有機化学とあり炭素が絡む化学を有機化学と呼びます。
炭素はあらゆる生物の身体を構成する要素です。燃えると炭になります。
有機化学の原料の石油は、元来生物の死骸の変化したものです。化石燃料といいます。
石鹸は5000年も前にガリア人が発見したと、帝政ローマ時代の大プリニウス「博物誌」の中に書かれています。
ローマ時代、サポーの丘の神殿で、動物を神に捧げる宗教儀式があり、祭壇の上にヤギを載せ、薪で燃やしました。その時薪の灰と肉の脂が混ざって固まりができました。
その固まりは手にとって見るとヌルヌルしていました。水で洗い流すとなんと手の汚れも一緒に落ちました。石鹸の誕生です。灰はアルカリ剤です。油とアルカリ剤で石鹸ができるという事です。
石鹸の役割は何か?「界面活性効果」を持つものと云えます。
界面活性剤とは油と水の界面を壊して混ぜる効果を云います。服に付いた落ち難い汚れは身体から出る油分です。その油分を取り除くにはまず溶かさなければなりません。
溶かす作用を乳化、界面活性作用といいます。
「界面活性剤」と言うと毒だと誤解している面があります。
毒性があるとかないとかは関係ありません。
人の身体の胆臓から出る胆汁液は、食べ物の油を溶かす役割がありますから、界面活性剤です。
油に食酢は混じりませんが卵の黄身を混ぜると乳化して、マヨネーズになります。卵の黄身は界面活性剤の役割をしているのです。
そこで合成界面活性剤がよくないというのは人工化学合成だからという理由です。
その天然自然の油は沢山取れないのでコストが高い。そこで石油燃料の精製後に出る油を使えば安く済む。事ほど左様にということで石油化学合成が爆発的に発展しました。農薬も洗剤も化粧品も化学工業から出てきています。
エコロジーの世界では、「生分解性」といって形あるものが使い終わったら、微生物によって分子の段階まで分解されることを重視します。
分解しなければ「汚染物」としていつまでも残ってしまいます。
人工合成のものは、微生物にとって扱い難く、十分に分解する事が出来なくて、残存してゆきます。土壌にも植物の中にもそしてヒトの身体にも残存してゆきます。
オーガニックコットンは、突き詰めて云うと、
「微生物が元気に働ける安全な地球環境を守る」という運動なのです。
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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
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独立行政法人中小企業基盤整備機構は、繊維産業に係る平成20年度情報関係事業「オーガニックコットン含有率に関する適正な表示ルールのあり方に関する調査事業」の報告書を公表しています。
http://www.smrj.go.jp/keiei/seni/info/pub/046150.html
その中に一般の消費者に向けてアンケート意識調査を実施しています。
大変参考になる内容です。ポイントアウトして編集しました。
【NOC】日本オーガニックコットン流通機構 理事長 宮崎道男
- ●アンケート方法
- ・インターネットによる呼び掛け
- ●実施時期
- ・2009年2月
- ●対象消費者の絞込み
- ・モニター数 40~50万人
- *アンケートに答えるとポイント加算されるメリット。
- ・無作為に4万人を抽出
- ・オーガニックコットンに全く関心ないと応えたモニターをスクリーニングして
- 2,000人を年齢別に振り分けてアンケート調査を行った。
1.オーガニックコットンの認知度
●よく知っている、まあ知っていると答えた回答者の%の合計を男女別、年齢別にランクしてみた。
女性
1位 |
30歳代 55.0%
|
|---|---|
2位 |
40歳代 52.5%
|
3位 |
50歳代 46.0%
|
男性
1位 |
30歳代 22.8%
|
|---|---|
2位 |
40歳代 21.1%
|
3位 |
20歳代 21.4%
|
*女性の各年齢層の中で半分以上の人たちが認知している。
2.オーガニックコットン製品の購入経験と購入希望
●全体の回答
A オーガニックコットン製品を買ったことがある。 25.7%
B オーガニックコットン製品を今後買ってみたい。 53.4%
合計 79.1%
●AとBの回答の合計を年齢層別にランキングしてみた。
<年齢別順位>
女性
1位 |
50歳代 86.5%
|
|---|---|
2位 |
30歳代 84.0%
|
3位 |
40歳代 83.0%
|
男性
1位 |
50歳代 79.0%
|
|---|---|
2位 |
60歳以上 75.0%
|
3位 |
40歳代 74.5%
|
3.なにを購入したか
1位 |
タオル、ハンカチ 57.4%
・女性が多い
|
|---|---|
2位 |
下着 31.5%
・男女とも40歳以上が多い
|
3位 |
Tシャツ 31.1%
・男性が多い
|
4位 |
寝具 23.3%
・男女同率
|
5位 |
ベビーウエアー 21.7%
・女性が多い
|
6位 |
化粧用コットン 20.3%
・女性が多い
|

4.オーガニックコットン製品を購入の際どんなことを確認したか
1. |
手にとって品物をよく見て確認した。 61.0%
・男女とも50歳以上が多い
|
|---|---|
2. |
認証のロゴやラベルを確認した。41.2%
・平均的
|
3. |
商品のブランド、メーカー名を確認した。24.2%
・20,30,40歳代の男性が多い
|
5.オーガニックコットンのイメージ
1位 |
農薬を使わないので環境によい 62.8%
・平均的
|
|---|---|
2位 |
製造段階で有害な化学物質を使わないので身につけて安心58.4%
・平均的
|
3位 |
肌触りがよい 54.6%
・高年令層が多い
|
4位 |
アトピーの肌に優しい 47.1%
・高年令層が多い
|
5位 |
製造段階で有害な化学物質を使わないので環境に優しい 44.4%
・女性が多い
|
6位 |
農家の人々の健康被害がない 25.8%
・女性が多い
|
6.オーガニックコットン商品の製品ラベルに記載して欲しい情報は何か?
●最も記載して情報
1位 |
35.3% 素材の含有率
|
|---|---|
2位 |
17.1% 製品のメリット
|
3位 |
16.3% 原産国名
|
*コットンの含有率に関心が強いのは高年齢層で、オーガニック製品のメリットへの関心が強いのは20代の男女に突出して多いのには注目すべきである。イメージだけでなく商品の説明を読んでいるのである。
7.適正と思われる価格設定について
●オーガニックコットン製品の価格設定で通常市販の同品質の製品に対してどのように感じているか
<設問>
A.高すぎると感じる価格 上限価格
B.安すぎて品質を疑う金額 下限価格
C.安いと感じる金額 理想価格
D.高いと感じる価格 妥協価格
1,000円の市販タオルに対して
上限価格 |
1,250~1,300円
|
|---|---|
下限価格 |
1,000~1,050円
|
理想価格 |
1,050~1,100円
|
妥協価格 |
1,150~1,200円
|
10,000円の市販衣料品に対して
上限価格 |
10,500~11,500円
|
|---|---|
下限価格 |
9,500~10,000円
|
理想価格 |
10,000~10,500円
|
妥協価格 |
10,500~11,000円
|
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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
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