【NOC】海外レポート2009

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2009.12.03 up

インドの農民の自殺問題が深刻化



BRICsブリックス諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国)といえば次の時代を牽引する経済大国です。インドはIT産業などの目覚ましい経済発展で話題になりますが、一方農業の面は旧態依然としていて、農業組織は脆弱なため、このところの気候変動により経済的に追い詰められ、
農民の自殺という悲劇が繰り返されています。

一般の綿花生産者は、欧米の農薬会社の遺伝子組み換えの種と農薬のセットになった農法に慣らさせて、栽培コストの上昇に悩んでいます。他方、WTO自由貿易政策により、綿花相場は下がり、更に渇水によって収量が低下するという農民にとってはトリプルの苦境に喘いでいます。

インドの綿花生産者自殺とモンサント
/YouTube

その模様が詳しく分かるページをご覧下さい↓
LinkIconサンディーサテライト/インド綿花生産者の自殺とモンサントの戦略


NOCグループに供給されているインド産のオーガニックコットンは、ビオレプロジェクトの産物ですが、農業用水の管理、灌漑の仕組み、有機農業技術研修、プレミアム価格(上乗せ価格)、無利子借り入れ制度などのしっかりとした仕組みがあり、一般の農民のような悲劇はありません

以下海外のニュースを追ってみます。

Hindusrantimes紙(インドの日刊紙)
記事:2009年11月9日


インドのビダーバッハ(Vidarbha)というところで、更に11人の自殺が確認された。

中央政府機関の調査団が、各地の干ばつの被害を調べている中で判った事は、9月1日以来今日までにビダバッハで自殺した人は11人に上ることが確認された。
殺虫剤を飲んだり、首を吊って命を絶ったとしている。
自殺の原因は、干ばつによる不作を悲観してのことである。
先月、ビダーバッハで、少なくても48人の農民が自殺している。
昨年の集計では784人を数えた。
耕作コストが上がり気味なのに売り渡し額は低く抑えられ、干ばつにより不作が繰り返され、借金も返せず行き詰まった。
Sketkari Sanghatanaの前社長のバイジャイ・ジャワンディア氏は、この悲劇を止めるために、政府に対して借金の猶予を与えるよう申し入れた。
また、同時に農民への食料援助の必要性を要求している。

Prisonplanetテレビ局/Andrew Malone/Mail Online
記事:2008年11月4日


遺伝子組み換え農作物にしてからインドの農民は何千人も自殺している。

イギリスのチャールズ皇太子が、

遺伝子組み換え農作物にしてからインドの農民は何千人も自殺している。

という発言をした時、人々は、人騒がせな迷惑な人物というレッテルを貼った。
ところが事実はもっと悲惨だった。

自殺した父親の火葬の場面に接する子供たちは、母親にしがみつき、涙を溜め、ただ無言でうずくまる、そんな姿は哀れでならない。
父親の遺体は、隣人が積み上げた火葬の火柱の中に消え、不毛の大地に滲みこんでゆく。
炎の中に消えた父の苦しみは、ガンジャナン12歳、カルパナ14歳の未来に引き継がれてゆく。
インドの経済発展の波を受けて、子供たちがよりよい暮らしができるよう望んだこの父親の最後の望みは、叶うことなく子供たちは、1日数ペンスで奴隷のように働かされ、社会の最下層のそのまた下のホームレスの生活を甘んじなければならなくなる。

COMMON DREAMS.ORG/Belfast Telegraph( イギリス)
記事:2009年4月15日


インドで1500人もの集団自殺

農業が中心のチャティスガーラ州(Chattisgarh)は、少雨に見舞われた。
この地域の村人のシャトルガン・サウさんはDown To Eath magazine誌の記者にこう語った。

貯水池の水位は例年までの4分の一以下にまで下がってしまっている。
これまで、この辺の農民は恵まれていて、井戸を持たないものにも困らないように、
神様は適度に雨を降らせてくれていた。

シャトルガン・サウさんの住む地域は昨年
206人の農民の自殺者を出した所である。
警察は、この沢山の自殺事件の背景として、借金からくる経済的苦悩があるとしている。
近くの村に住んでいたベツラム・サウさんの場合は、2エーカー(8000㎡)の農地を持っていて、自殺してしまった。
収穫による収入が望めないことを知った息子は止む無く、手工業の労働者として出稼ぎに出た。
収入は無く、借金は400ボンドに嵩んでいた。
村人は言った。

今年の収穫は雨がほとんど無くひどいもので、種さえできなかった。

亡くなったサウさんの息子は、今後の収穫の見通しも無く借金が残り途方に暮れている。
インドの有機栽培協会バラテンド・プラカシ氏Press Associationに語った。

農民の自殺は、悪徳金貸し業の仕業だ。彼らは農民を食い物にするが、
このように不作が続き、農民が死んでしまえば、彼らにも何も残らない。

また続けて言った。

政府は、強い経済力をつけるために頑張っているが、貧しい農民にも目を向けなくてはならない。開発はすべての物のために無くてはならない。政府は開発に対して、あれこれ文句を言っている。森林は縮小し、不適切なダムは建設される。それでもすべては、水の確保のためにすべきである。水の確保さえできれば、農民は何をなすべきか適切な判断ができるものだ。



訳:【NOC】日本オーガニックコットン流通機構 理事長 宮崎道男

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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
2009.11.11.

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2009.10.01 up

REMEI AG REPORT/リーメイ社 報告



NOCグループのオーガニックコットンの原料は㈱パノコトレーディングがスイスのリーメイ社を通じてインド、タンザニアから輸入しています。

リーメイ社は、エコロジーとフェアトレード・産地生活支援の観点からオーガニックコットンのビオレプロジェクトを進めています。

REMEI AG REPORT写真提供:REMEI AG2009年8月31日、リーメイ社は、スイス・チューリッヒのKANTONA銀行が行っている社会貢献事業に贈られる賞を受けました。

そして賞金10万スイスフラン(約870万円)は、ビオレ基金に寄付されました。


リーメイ社のモットーは、Ready to wear fashion-Ready to be responsible
「ファッションを楽しめる―いつでも責任を取る用意がある」です。
このモットーが名実ともに認められて受賞ということになりました。

KANTONA銀行は、毎年一回、スイスの中小企業を対象に、エコロジーの分野で特に目立った活躍をした会社を選び表彰しています。

ビオレプロジェクトがビジネス戦略としても優れ、持続可能な社会を目指す卓越したビジネスモデルとしてスイスの多くの中小企業に対して、大いに動機付けになった点を評価しています。

リーメイ社は、当初からスイスCOOPと連携を取り、原綿から糸、糸から布地、
そしてデザイン、縫製、販売までの一貫したサプライチェーンを作り上げたことによってプロジェクトを成功に導きました。

ビオレの製品は、スイスCOOPNaturalineブランド製品で見ることが出来ます。また、MAMMUTGreenPeaceの機関誌でも扱われています。

リーメイ社は、この度の受賞について、次のように声明を出しています。

この度の受賞は、リーメイ社にとって大いなる誇りであり、歓びであります。
リーメイ社に係わるすべての方々と、この歓びを共有したいと思います。

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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男

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2009.6.01 up

世界の綿花の生産


オーガニックコットンのデータは、NOCのホームページの「海外レポート」で見ていただくことができます。
それでは世界の綿花全体ではどれだけかという数字も同時におさえておきましょう。


FAO国際食糧農業機関(Food and Agriculture Organization of the United Nations)は、毎年綿花のデータを公表しています。(FAOSTAT)

                            【単位=万トン】

国名 2004年 2005年 2006年
世界計 2448 2480 2483
中華人民共和国 632 571 673
アメリカ合衆国 506 520 449
インド 279 333 356
パキスタン 242 221 218
ブラジル 119 --- 121
ウズベキスタン 115 125 117
トルコ 93 86 90
オーストラリア 34 64 59
EU (主にギリシャ) 50 (37) 51 (---) 45 (40)
シリア 33 --- 33
ブルキナファッソ 21 25 29
エジプト 29 26 27
トルクメニスタン 33 33 23
アルゼンチン 11 16 16
マリ 23 25 16
ナイジェリア 14 14 15
タジキスタン 17 15 14
カザフスタン 14 --- 14
メキシコ 13 13 13
イラン 13 12 11

総務省統計局で公表している世界の農産物のデータがあります。(FAOSTAT)

実綿の生産量

                            【単位=万トン】

  2005年 2006年 2007年
世界全体 6944 7145 7250



綿花と実綿では重量が大きく異なります。その差は種の重量です。
cotton factory6-3.jpg実綿から分離された種
例えば2006年で見てみると実綿重量7145万トン、綿花重量2480万トン
その差が4665万トンで種の重さはなんと全体の65%にあたります。

綿は、1キログラムの綿繊維に対して、1.65キログラムという重さの種子を作り出しています。
綿実油や、牛の飼料に利用されています。


翻訳:日本オ-ガニックコットン流通機構 理事長 宮崎道男


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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
2009.6.2.

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2009.4.14 up

OTAリポート2009冬号から抜粋
アメリカのオーガニックコットン生産状況


アメリカのオーガニックコットン生産状況写真OTA(Organic Trade Association)の調査によれば、アメリカのオーガニックコットンの耕作地は、2007年 8,510エーカーから、2008年 9,279エーカーへと約9%の拡大をしています。

2007年の収穫量は14,025ベールで、2006年の8,116ベールからは73%も増加が見られました。

アメリカのオーガニックコットンは世界の収穫量の2.1%になっています。

2007年に作付けした綿の品種別の面積は
アップランド種で2,590エーカー、ピマ種で245エーカーでした。



価格(ドル)はポンド当たり


2006年 2007年 
アップランド種 0.85 ~ 1.25 1.0 ~ 1.5
ピマ種 1.65 ~ 2.09 1.05 ~ 3.0


2009年のアメリカのオーガニックコットン作付面積は29%増加の
12,000エーカーが予測されています。


翻訳:日本オ-ガニックコットン流通機構 理事長 宮崎道男

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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男

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2009.1.8 up

アメリカOTAで話題の鉛問題
OTA: Organic Trade Association


アメリカのOTAメンバーの間でこのところ話題になっているのは、CPSC(Consumer Product Safety Commission)が,日用品の製品に含まれる「鉛」の規制を強化する問題です。CPSCは米国消費者製品安全法(Consumer Product Safety Act)に基づき1973年から執務を開始した米国の独立政府機関です。
日用品が原因で起こる健康障害のリスクから消費者を保護することを目的としています。

昨年、中国製のおもちゃから、規定値以上の鉛分が検出され大きな社会問題になりました。各業界の弁護士や、ロビーストたちが、あまり厳しい規制にならないように、また安全が証明されているもののは検査が免除になるよう運動しています。
2月の始め頃にはどうやら法規制が始まる見通しで、議論が活発化しています。
従来の規制でも当然、鉛分は規制されてきましたが、特に12歳以下の子供を保護するという目的に沿って厳格化する方向です。CPSCは、ウール、コットン、シルク、宝石やパールなどは対象から外す意向を示しています。

米国環境健康科学研究所(NIEHS)は2006 年4月に、鉛は極微量でも有害であるという研究報告を行いました。5年間にわたる調査の結果、鉛の血中濃度が安全とされていた10μg/dl(0.01ppm)以下の子どもたちでも、知的な障害を受けているというショッキングな報告でした。 この調査はコーネル大学、シンシナティ子ども医療センター、ロチェスター大学医学校の研究者達によって行われました。
10μg/dlの鉛血中濃度をもつ子どもたちの知能指数(IQ)は、1μg/dlの子どもたちより約7ポイント低いという結果が出ました。
1970年以前は、子どもの鉛中毒は鉛の血中濃度が60μg/dlであると定義されていました。それ以来、鉛の上限は 下げられ、現在の 10μg/dlに留まってきました。
この調査ではニューヨーク州ロチェスターの172人の子どもたちに対し、各12ヶ月, 18ヶ月, 24ヶ月, 36ヶ月, 48ヶ月, 60ヶ月に鉛の血中濃度を測り、知能指数は3歳と5歳の時に測定しました。知的能力が生活環境の影響を強く受けることがあり、出生時の体重、母親の知能、所得、教育環境など慎重に勘案して判定されました。
鉛曝露について研究しているNIEHSの研究員ウォルターJ.ローガン博士が重大なポイントを指摘しています。
「このような広範囲にわたる鉛曝露による影響は、大変に憂慮すべきことである。
IQ=80以下の子どもの数が大量に増え、IQ=120以上の天分豊かな子どもの数が減少するということになる訳で、平均知能指数が僅かに下がるだけだという軽い見方は間違っていて、中身を問題にしなければならない」

日本では乳幼児用の玩具の塗料などに含まれる鉛について厚労省は、発がん性などの毒性がある他、胎児期や乳幼児期に高濃度の鉛が体内に入ると、脳の発達障害によるIQ低下や神経障害による異常行動や発育遅延などを起こすとしています。
食品衛生法は、「乳幼児が接触することにより、健康を損なう恐れがあるもの(おもちゃ)」を規制しています。
玩具の塗料などに含まれる鉛については、「鉛の毒性」として「急性毒性」「慢性毒性」「発がん性」の3点を挙げ、この内「急性毒性」として、腎尿細管障害の他、ひどい場合には急性脳症(幻覚、記憶喪失)が起るとしています。「慢性毒性」として、腎障害(腎不全)、末梢神経作用(神経伝動速度)の低下、脳の発達障害によるIQ低下を挙げています。安全とされる鉛の摂取レベル(耐容量)は微量で、体重50キロの人の場合は1日当たり約180マイクログラム(マイクロは100万分の1)、体重10キロの幼児の場合は同約36マイクログラムとしています。

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日本オーガニックコットン流通機構
理事長 宮崎 道男
2009.1.8.

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